【現役船長が語る】大流行中の「スーパーライトジギング」の魅力とは? 1~2年という僅かな期間ですっかり人気ジャンルとなったスーパーライトジギング(SLJ)。なぜこれほどドハマりするアングラーが急増中なのか?本記事ではSLJが持つその魅力を現役遊漁船船長がお伝えします!

そもそも、スーパーライトジギングって?

スーパーライトジギング(SLJ)とは、その名の通り超ライトなタックルで楽しむジギングのことです。

大型のヒラマサやブリといった青物を狙う従来のジギングと比べ、遥かに柔らかいロッド、小さなリール、細いライン、軽いメタルジグを使うことが特徴。

今回は、遊漁船船長の筆者が、大流行中のSLJの魅力をお伝えします!

誰でも気軽に楽しめる

SLJは、オフショアの釣りの中ではかなり敷居が低いジャンルです。

初心者・上級者を問わず、誰にでも楽しむことができますよ。

近場のエリアで成立する

本格的なジギングとなると、ポイントに到着するまでに片道1時間30分~2時間を要する地域も珍しくありません。

しかし、SLJは片道1時間以内の近海エリアでも成立するため、船に慣れていない方でも楽しみやすく、料金もジギングに比べて低めに設定されています。

そのため、身体的にも経済的にも負担が小さな釣りだと言えるでしょう。

ちなみに写真は、時化で沖に行けなかった時に、オフショア初挑戦だった10歳の少年が釣り上げた92センチのモンスター級マダイです(笑)

ただ巻きで釣れる

ジギングといえば、ワンピッチやハイピッチなどのジャーク(シャクリ)と呼ばれるロッド操作でジグをアクションさせる必要があります。

これがなかなか初心者の方にとっては難しいのですが、SLJはただ巻きだけでも十分に釣ることができます。

もちろんアクションを加えた方が良い場面もありますが、私がガイドしている経験ではただ巻きの方がよく釣れた日も多々あります。

ターゲットが多彩

SLJで狙えるターゲットは、じつに多彩です。

むしろ「釣れない魚はいない」と言っても過言ではないほど様々な魚を釣ることができます。

SLJの代名詞はイサキ

SLJのターゲットの中で、最も高い人気を誇るのがイサキです。

初夏の産卵期のイサキは抜群の食味を誇ることから人気のターゲットとなっており、「SLJ=イサキ」のイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

ジギングではほぼ釣れない魚なので、イサキを狙って釣れるのはSLJの特権です!

青物・マダイ・根魚などの高級魚も

イサキの他にも、ヒラマサやブリなどの青物にマダイ、キジハタ・アカハタ・マハタ・アオハタ・カサゴ・クエなどの根魚、アマダイ・ヒラメ・マゴチといった砂物もよく釣れます。

なにが釣れるか分からない楽しみもありますし、いろんな美味しい魚を食べられるのもSLJの醍醐味です!

魚の引きを存分に味わえる

ライトタックルでやりとりをするので、通常のジギングタックルでは物足りないと感じる小型の青物でもスリリングなファイトを楽しめます。

「こんなに引く魚だったの!?」と、感じるほどの強烈な引きを味わうことができますよ。

大型の魚でもうまくファイトをすればキャッチまで持ち込めるので、ファイトの練習や腕試しにも最適です。

専用タックル以外でも楽しめる

専用のスピニングタックルがベストだということは言うまでもありませんが、タイラバロッドなどでも楽しむことができます。

他にも、シーバスロッドやエギングロッドも流用できますが、長くて取り回しが悪いので、魚を取り込む際などは少々注意が必要です。

また、レンタルタックルを揃えている遊漁船も多いので、タックルを持っていない方はレンタルしてみても良いでしょう。

レンタル料金は遊漁船によって異なりますが、相場は1,000~2,000円ほどです。

スーパーライトジギング楽しすぎ!

このように、SLJには他の釣りでは味わうことのできない魅力がぎっしり詰まっています。

オカッパリ同様、オフショアの釣りもどんどん手軽になっており、初心者~上級者、さらには女性や子供でも楽しめるのがSLJです。

今までオフショアに興味はあったけれど、なかなかチャレンジできなかったという方は、まずはSLJから始めてみてはいかがでしょうか?
画像提供:岩室拓弥

筆者の紹介

岩室拓弥

釣具店・釣具メーカー勤務を経て、現在は福岡市東区箱崎港から出船している遊漁船「エル・クルーズ」の船長。

職業柄オフショアがメインとなっているが、元々は陸っぱりがメインでメバリング・エギングなど様々な釣りの経験も豊富なマルチアングラー。

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