苦しい台所、バリオス救う 今季初勝利

横浜DeNA・バリオス=2018年6月26日(資料写真)

 苦しい先発事情のベイスターズを救った。4カ月ぶりに昇格したバリオスは尻上がりに調子を上げ、5回2失点。勝利の立役者となった右腕は「すごいうれしい。自分の力を全て出し切り、ゲームをつくることができた」と得意顔だ。

 初回にいきなり3連打を浴びて1点を失ったが、「少しずつリラックスできた」とシンカーとカーブを有効に使って立て直した。「最少失点に抑えようと一球一球に集中した」と2併殺の守りにも助けられて、二回以降は1安打に抑えた。

 1軍登板は5月4日の阪神戦以来で今季2度目。ファームでは中継ぎ登板が続いており、1軍での先発を告げられたのは7日の試合後。急な調整を強いられながらも、ラミレス監督の起用にしっかりと応えた。

 母国ベネズエラの政情不安により、数年前にウルグアイへ転居。野球が盛んな国柄ではないが、オフは自らこしらえたブルペンで野球経験のある弟相手に投球練習を積んだ苦労人。厳しさを増すシーズン終盤戦で大きな今季初白星を手にし、「チームのために1勝ずつ取っていくことが大事。次につながる」と頼もしかった。

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