長崎原爆の被爆者が案内役を務める「原爆遺跡めぐり」が15日、長崎市内であり、市民ら約50人が爆心地から約1キロ内を歩いて被爆の実相を学んだ。
長崎平和推進協会継承部会原爆遺跡研修班が実施。かつて三菱電機長崎製作所鋳物工場があった長崎市茂里町をスタートし、参加者は被爆者の体験に耳を傾けながら歩いた。
案内役の一人、山脇佳朗さん(85)は、被爆後に同工場に向かい、工場長だった父親を探した体験を語った。浦上川沿いで見た少年の遺体や、工場で爆死した父を荼毘(だび)に付して遺骨を拾ったことなどを伝え、「この場所に来るとあの日のことが頭に浮かぶ。堪え難い光景だった」と話した。
同日は、旧制県立瓊浦中があった竹の久保町の県立長崎西高なども巡った。
“あの日”の現場を被爆者が案内 「原爆遺跡めぐり」
- Published
- 2019/09/16 00:00 (JST)
- Updated
- 2019/09/16 10:22 (JST)
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