男子チームで2番目に多い3人が出走したMHPSマラソン部。準備を重ねて臨んだはずだったが、4強の一角に挙がっていた井上は27位、3人のうち最上位の木滑は18位、序盤に上位へ食らいついた岩田も20位という厳しい結果となった。
井上の自己ベストは出場者中3位の2時間6分54秒。優勝争いに絡む力は十分に備えており、レース前の評価も高かったが、この日は「体が動かなかった」。10キロ付近で第2集団の先頭に出て以降は徐々に後退。力を出せなかった理由を探して「正直よく分からない」と言葉を絞り出した。
木滑と岩田は苦しい展開の中でも、それぞれに持ち味は発揮した。木滑は「自分なりのいいリズムだった」と焦らずにペースを刻み、強い日差しが選手たちを苦しめた中間点以降に順位を上げた。チームの主将は「やれることはやれた」と一定の納得はしていた。
岩田は「引かない走り」で序盤に見せ場をつくった。優勝した中村(富士通)らと同じ2位集団で15キロ地点を通過。そこから踏ん張れなかったが、一時は「思ったよりいけるんじゃないか」と手応えも感じていた。
今回は決められなかったが、井上が「ファイナルチャレンジでいい記録を出したい」と巻き返しを誓ったように、残り1枚の東京五輪切符をつかむチャンスは残っている。国内で唯一「マラソン部」を名乗る実業団。そのプライドを胸に再起を図る。
MGC 長崎県勢3人 五輪切符届かず MHPS「マラソン部」のプライド胸に、残り1枠へ
- Published
- 2019/09/16 09:35 (JST)
- Updated
- 2019/09/17 09:03 (JST)
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