NPBの平均観客数が2年連続でMLB超えへ 1試合平均初の3万人超え確実に

セ・パ両リーグ合わせての観客数は史上初の2600万人超えを確実にしている

右肩上がりのNPB、低落傾向のMLB

 NPBの公式戦も残すところあと60試合ほどとなった。今季も観客動員は好調で、セ・パ両リーグ合わせての観客数は史上初の2600万人超えを確実にしている。

◯9月13日時点でのNPB12球団の観客数。平均観客数順。%は前年比。

1 阪神 4万2760人/65試合277万9399人/+4.7%
2 巨人 4万2421人/67試合284万2210人/+1.7%
3 ソフトバンク 3万6799人/68試合250万2326人/+1.8%
4 DeNA 3万1720人/67試合212万5261人/+12.6%
5 中日 3万1527人/65試合204万9265人/+4.6%
6 広島 3万1282人/67試合209万5882人/+0.9%
7 ヤクルト 2万7381人/67試合183万4496人/+0.8%
8 日本ハム 2万6843人/67試合179万8504人/-3.2%
9 楽天 2万5546人/66試合168万6022人/+6.6%
10 西武 2万5061人/66試合165万4007人/+0.9%
11 オリックス 2万4033人/61試合146万6026人/+6.5%
12 ロッテ 2万3060人/67試合154万5039人/-0.6%

セ・リーグ 3万4488人/398試合137万26513人/+4.2%
パ・リーグ 2万6966人/395試合106万51924人/+2.2%

NPB合計3万742人/793試合2437万8437人/+3.2%

 昨年の1位は巨人で平均観客数は4万1699人だった。巨人は今季これを上回ったが、阪神の方が伸び率が高く平均観客数で1位になっている。横浜スタジアムが観客席を増設した効果で、DeNAは12.6%の大幅増。初めて平均観客数が3万人を超えた。1試合当たりで3000人以上の増加。DeNAの大幅な増加がNPB全体の数字も押し上げている。広島はマツダスタジアムでの試合がほぼ全試合満員となり、これ以上動員が難しい飽和状態となっている。このため、観客数が伸びた中日に抜かれて6位になった。

 日本ハムは平均観客数が-3.2%。伸び悩みが続いている。新球場への移転が決まる中でどのように挽回していくか。ロッテは-0.6%と微減。

最近5年間のNPBとMLBの平均観客数は…

 NPB全体では、平均観客数が初めて3万人を超えた。このペースでいけば、史上初の2600万人超えが確実だ。

 実は、NPBは平均観客数でMLBを抜いている。

◯過去5年のNPBとMLBの平均観客数

2015年
N・2万8248人/858試合2423万6920人
M・3万366人/2429試合7376万30人

2016年
N・2万9115人/858試合2498万1514人
M・3万132人/2429試合7315万9674人

2017年
N・2万9300人/858試合2513万9463人
M・2万9909人/2430試合7267万8797人

2018年
N・2万9785人/856試合2549万6250人
M・2万8660人/2430試合6967万1272人

2019年
N・3万742人/793試合2437万8437人
M・2万8151人/2201試合6196万1201人

 MLBは7000万人超の観客動員を誇り、平均観客動員も3万人を超えていたが、2017年に3万人を割り込み、その後も低落傾向が続いている。一方、毎年増加しているNPBが、昨年初めて平均観客数でMLBを抜いた。今年も同様の傾向が続いている。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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