除排雪作業、AIで効率化/ドラレコ画像を解析し作業タイミング提案/青森のNPO、今冬にも実証実験

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画像AI解析の運用イメージが映されたタブレット

 青森市のNPO法人「青森ITSクラブ」(阿部一能理事長)は本年度、人工知能(AI)ベンチャー企業「エクサウィザーズ」(東京)と協力して、ドライブレコーダーなどの画像をAIで解析し、除排雪作業に活用するビジネスモデルを企画・開発した。早ければ今冬に県内外で実証実験を行う。自治体が行う除排雪作業の効率化・省力化が図れるという。

 同法人は、積雪寒冷地の青森県で情報通信技術を活用した高度道路交通システム(ITS)を使い、一般ドライバーに渋滞・防災情報を提供している。衛星利用測位システム(GPS)を使った除排雪車運行管理システムの開発を行った実績も持つ。

 同法人によると、自治体による除排雪作業を巡っては、路面状況を確認する人員の不足や、除排雪の必要性の判断が職員によって異なること、ベテランから若手へのノウハウ継承の難しさといった課題がある。

 同法人常務理事で社会起業家の葛西章史氏(51)=青森市=が今年3月、除排雪作業へのドライブレコーダーなどを使った画像AI解析を発案。その後、同法人とエクサ社が共同で提供するサービスの構築に取り組んでいる。

 具体的には、パトロール車両のドライブレコーダーや固定ウェブカメラの画像をAIが解析し、路面や路面脇の積雪状況のデータを収集。一方、自治体のベテラン職員が考える除排雪実施のタイミングをAIに学習させ、データベース化することで、平準化を図る。

 実際の運用場面では、ドライブレコーダーなどから得られた画像をAIが解析し、除排雪実施のタイミングを提案。職員が提案に基づき、各業者に作業を指示する。

 同法人は実証実験の後、2020年度に市町村などでの試験導入、21年度以降の本格導入につなげることを目指す。将来的には、最適な工区の設定や雪堆積場の配置などに機能を拡大させたい考えだ。

 葛西氏は「15年前に開発したGPSの除雪システムは今では当たり前になった。AI除排雪システムも当たり前になるだろう。県内の市町村と協働で地域課題を解決し、住民サービスの向上に努めたい」と語った。