<レスリング>文田健一郎(ミキハウス)が2年ぶりの世界一…2019年世界選手権・第4日(1)

昨年の世界王者を破り、2年ぶりに世界の頂点に立った文田健一郎

 【ヌルスルタン(カザフスタン)、世界選手権取材チーム】2019年世界選手権第4日は9月17日、カザフスタン・ヌルスルタンで男子グレコローマン3階級の敗者復活戦とファイナルが行われ、60kg級で決勝に進んだ文田健一郎(ミキハウス)は、昨年の世界王者セルゲイ・エメリン(ロシア)を10-5で下し、優勝した。

 文田は2017年に59kg級で世界チャンピオンに輝いており、2年ぶりの栄冠。日本のグレコローマンの選手で、2度世界一に輝いたのは1962年世界選手権と1964年東京オリンピックを制した市口政光以来、2人目。世界選手権を2度制した選手は初めて。前日には63kg級で太田忍(ALSOK)が優勝しており、1大会で2人の世界チャンピオンが生まれたのも日本グレコローマン史上初めてのこと。

 文田は決勝に進んだ段階で、日本協会の定めた規定によって東京オリンピックの代表に内定していた。

 この日で男子グレコローマンは終了。日本は「金2・銅1」を獲得し、メダルなしの昨年の成績を大きく上回った。2階級制覇はロシア、ジョージアと並ぶメダル獲得数。国別対抗得点は65点となり、6位に入賞。8位以内に与えられるワールドカップ(11月、イラン)の出場資格を手に入れた。

 優勝は132点獲得のロシアで、2位はウズベキスタン、3位はジョージア。8位以内にアジアが4ヶ国を占めた。

 文田の成績は下記の通り。(撮影=保高幸子)

0-5とされながら、大技で挽回した
日の丸とともに世界一をアピール

男子グレコローマン

 【60kg級】文田健一郎(ミキハウス)   優勝=39選手出場
決 勝 ○[10-5]Emelin, Sergey(ロシア)

(以下、前日に実施)
準決勝 ○[Tフォール、4:27=10-1]Nejati, Alireza Ayat Ollah(イラン)
4回戦 ○[12-5]Ciobanu, Victor(モルドバ)
3回戦 ○[Tフォール、4:48=9-1]Tasmuradov, Elmurat(ウズベキスタン)
2回戦 ○[3-1]Montano Arroyo, Andres Roberto(エクアドル)
1回戦  BYE

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 《国別対抗得点》
[1]ロシア 132点、[2]ウズベキスタン 80点、[3]ジョージア 79点、[4]イラン 75点、[5]カザフスタン 72点、[6]日本 65点、[7]ハンガリー 64点、[8]キューバ 57点

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