石木ダム問題「犠牲」発言を釈明 北村地方創生相 謝罪・撤回は否定

 北村誠吾地方創生担当相は17日の閣議後の会見で、東彼川棚町に計画されている石木ダム建設問題を巡り、住民の犠牲はやむを得ないとも受け取れる発言をしたことについて「一方的に犠牲に(なるべきだ)との思いを持っているわけではない」と釈明した。
 謝罪や撤回については否定し「私の不行き届きの発言が不愉快、不快な思いをさせる表現であったということであれば、今後は十分注意する」と述べた。
 北村氏は発言について、閣僚の立場ではなく、長崎の政治家として地元の問題に述べたと強調。「このような事案は地元で適切に対応されるべきもの。発言はそういう思いと、趣旨だった」とした。発言に対する地元の反発は「聞かなかった。むしろ頑張ってくれという激励の言葉をいただいた」と語った。
 発言は14日、大臣就任後初めて地元入りした際の記者会見で、建設に反対する地権者を念頭に「みんなが困らないように生活するためには、誰かが犠牲、協力して役に立つことで世の中は成り立っている」と述べた。

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