上海で外資プロジェクト42件調印 総投資額77億ドル

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上海で外資プロジェクト42件調印 総投資額77億ドル

16日、上海市で行われた外資プロジェクトの合同調印式。(上海=新華社記者/呉宇)

 【新華社上海9月18日】中国上海市で16日、外資プロジェクト42件の合同調印式が行われた。総投資額は約77億ドル(1ドル=約108円)に達した。上海は年初以来「グローバル投資の最初の選択肢」になることを目標に開放を拡大しており、各分野の外資プロジェクトを呼び込んでいる。

上海で外資プロジェクト42件調印 総投資額77億ドル

13日、ABB上海新工場の着工式で記念撮影する(左から)ピーター・ボーザーABB会長兼最高経営責任者(CEO)、チャンヤン・グーABBアジア・中東・アフリカ(AMEA)地域プレジデント、サミ・アティヤABBロボティクス&ディスクリート・オートメーションプレジデント、ジェームス・リーABB中国ロボティクス&ディスクリート・オートメーション・リードビジネスマネージャー。(上海=新華社配信/ABB提供)

 ▽1億ドル以上のプロジェクトは15件

 スイスの重電大手、ABBはこのほど、1億5千万ドルを投資する新ロボット工場を上海で起工した。同社によると、上海新工場は同社の他の二つのロボット工場と比べ、規模が最大で設備も最先端になるという。デジタル化製造エコシステムをよりどころとし、ロボットでロボットを製造する「未来の工場」が間もなく中国で誕生する。

上海で外資プロジェクト42件調印 総投資額77億ドル

ABBが上海市で建設する新工場の完成予想図。(資料写真、上海=新華社配信/ABB提供)

 臨港新エリアにある米電気自動車(EV)大手テスラの新工場「ギガファクトリー」は既に最初の総合検収合格証明書を取得しており、今年末の稼働開始を見込む。

 「ギガファクトリー」や「未来の工場」など、上海の外資導入はこれまでスケールの大きさを特徴としてきた。とどまることのない開放と総合的環境の整備は、上海を代表的な外資プロジェクトの最初の選択地とならしめた。

 それは今回のプロジェクト締結のデータを見ても分かる。42件の外資プロジェクトのうち、投資額が1億ドルを超える大型プロジェクトは15件で、内容はスマート製造やバイオメディカル、化学工業、集積回路、新エネルギー、新素材、商業・貿易、金融など多岐にわたる。中でも盒馬(香港)は上海浦東新区に6億ドルを投資し、ニューリテール事業を手がけるとしている。

上海で外資プロジェクト42件調印 総投資額77億ドル

上海市で建設が進むテスラ・ギガファクトリー。(7月23日、小型無人機から、上海=新華社記者/丁汀)

 ▽多国籍企業700社以上が地域本部を設置

 米穀物メジャーのカーギルは今回の調印式で、1億ドルを追加投資して上海でのアジア太平洋地域本部機能を拡張すると発表した。

 同社アジア太平洋地域総裁のロバート・アスペル氏は、1971年の中国進出以来、同社の中国での拠点は既に50カ所を超え、従業員数も1万人以上に達したと説明。上海に地域本部を置いたのは、同市の高度に専門化された管理と国際貿易の促進に注力する决意を評価したからだと述べた。

 カーギルは一つの縮図に過ぎない。国際市場と連動する上海のビジネス環境と豊富な人材蓄積は、外資が次々と「頭脳」と「中枢」部門の上海設置を決断する決め手となった。ハイレベルな地域本部経済は、同時に同市の外資利用の「看板」にもなった。

 上海市商務委員会の統計によると、8月末時点で同市に地域本部を設置した多国籍企業は701社で、うち106社はアジア太平洋地域本部としての機能を持つ。研究開発センターも451カ所あり、上海は中国内地で多国籍企業の地域本部と外資の研究開発センターが最も多い都市としての地位を不動のものにした。

 同市の各級政府も多国籍企業の地域本部への行き届いたサービスを積極的に提供している。静安区は6月、グローバルサービスプロバイダ計画を発表し、ハイレベルなグローバルサービス機関の誘致と育成に取り組む方針を打ち出した。上海市政府も8月に多国籍企業地域本部の発展促進に関する30項目の政策措置を発表し、多国籍企業地域本部と本部機構の認定基準の調整や多国籍企業の資金利用の自由度と利便性を向上させる措置を通じ、多国籍企業地域本部の上海への集中と発展を奨励している。

上海で外資プロジェクト42件調印 総投資額77億ドル

上海市臨港地区の南港埠頭で船積みを待つ自動車。(6月27日、小型無人機から、上海=新華社記者/方喆)

 ▽臨港新エリアは外資に新たなチャンス

 上海にとってドイツの化学大手BASFは古い友人といえる。今年初めに3400万ユーロ(1ユーロ=約119円)を投資し同市に新たな研究開発施設を建設した同社は16日、3200万元(1元=約15円)を追加投資すると発表した。上海自由貿易試験区臨港新エリアに国際貿易会社を設立し、輸出入や三国間貿易、中継業務を重点的に行う。

 同社グローバル上級副総裁のモリソン氏は、中国政府が先ごろ発表した中国(上海)自由貿易試験区臨港新エリア全体プランが、同社の上海でのさらなる発展に特別な好機をもたらしたと表明。好機を着実につかみ、極めて旺盛な活気を持つ中国市場をしっかりと捉え、対中貿易をさらに拡大し、自社の発展を実現すると語った。

 重要な改革措置を臨港新エリアで優先的に試行し、浦東新区への支援政策は優先的に新エリアに適用するという「優遇政策」の原則は、内外企業の高い注目を集めている。上海市政府副秘書長で臨港新エリア管理委員会常務副主任の朱芝松(しゅ・ししょう)氏は、新エリアの発足以来、ハイエンド産業プロジェクトと地域本部機能を持つ企業の集積が加速していると指摘。事前協議を経て既に成約条件を備えたプロジェクトは70数件に達し、総投資額は1千億元に迫ると語った。(記者/呉宇、何欣栄、周蕊、許暁青)