平戸市田平町の65歳以上が町中央公民館に集い、郷土の歴史などを学びながら交流を深める生涯学習教室「田平大学」が、高齢者の生きがいづくりに一役買っている。
同大学は町内3小学校の保護者を対象に、児童の健全育成や親の資質向上を目指す家庭教育学級として1964年に設立された。その後、成人教育へ裾野を広げ、88年に「田平大学」となった。
現在は郷土学とコーラス、カラオケの3コース。約40人が町内で発掘された遺物の時代背景を学んだり、発表会を目標に歌の練習に励んだりしている。約2カ月に1回、講師を招いた合同研修会も実施する。
18日は市国際交流員のボニー・ボエトさん(25)が母国オランダの文化について講義し、約30人が受講。同国では王室をたたえて祝日に国旗の上にオレンジ色の旗を飾ることや、サッカー、ホッケーなどのスポーツが人気を集めていると学んだ。
約15年通う主婦、松田喜代子さん(77)は「受講生との交流が支えになっている。今後も多くを学びたい」と話した。
近年は過疎化などで受講生が減少している。事務局担当の赤木寛さん(50)は「皆生き生きと活動している。興味のある人は参加を」と呼び掛けている。
平戸の生涯学習教室「田平大学」 高齢者に生きがい 1964年設立 3コースに40人
- Published
- 2019/09/19 13:05 (JST)
- Updated
- 2019/09/19 13:41 (JST)
© 株式会社長崎新聞社