“100年”のあゆみ、変遷たどる 箱根登山鉄道・企画展

車両の模型なども展示して箱根登山鉄道の歩みを紹介する企画展=箱根町湯本の町立郷土資料館

 箱根登山鉄道(小田原市)の箱根湯本-強羅間開通100周年を記念した企画展「箱根登山鉄道のあゆみ」が、箱根湯本駅近くの箱根町立郷土資料館で開催されている。初公開を含む約100点の資料を展示し、全国的にも珍しい山岳鉄道の歴史を紹介している。11月24日まで。

 箱根湯本-強羅間8.9キロは小田原電気鉄道(現箱根登山鉄道)の手で1919年6月に開通した。高低差が444メートルある急勾配を走るため難工事の連続だった。箱根の鉄道史を研究している同館の鈴木康弘館長は「湯本-強羅間の開通は、箱根を周遊するゴールデンコースの中心として、その後の箱根の観光振興に大きく貢献した」と説明する。

 企画展では、曲折のあった路線ルートの最終平面図(箱根登山鉄道所蔵)を初めて公開。当時の写真や説明用パネルなどを使い、敷設工事前から現在までの変遷をたどっている。

 開通当時に走っていた木造のチキ1形から最新のアレグラ号まで、車両の移り変わりを写真やグラフで紹介。チキ1形とモハ1形の模型のほか、各車両のパンフレットや記念乗車券も展示され、登山鉄道ファンの関心を集めている。

 午前9時~午後4時半。水曜日と毎月最終月曜日休館。入館料は一般300円、小中学生150円。問い合わせは、同館電話0460(85)7601。

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