【台風15号】「人災のようだ」 浸水の金沢区工業団地

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台風15号で被災した福浦・幸浦地区の事業者を集めた横浜市の説明会=19日、市金沢産業振興センター

 台風15号による浸水被害が深刻な横浜市金沢区の工業団地で、市は19日、事業者を対象にした説明会を初めて開いた。市は高波による護岸の崩壊は想定外だったと強調。一方、事業者は護岸の崩壊が浸水を招いたと指摘し、「人災のようだ」と市の責任を問う声が上がった。

 2回にわたり開催し、計約250人の事業者が参加した。市港湾局の担当者は、国土交通省と合同で高波について調査し、浸水の原因は高さ約10メートルの高波だったと説明。想定していた高波や高潮に対する護岸の構造や維持管理は適切だったとした上で「想定をはるかに超える波が発生した」と述べた。来年の台風シーズン前の本格復旧を目指し、消波ブロックの設置など政府と連携して検討を進めるとした。

 市経済局は、市の中小企業融資を創設したほか、政府や県と連携した補助金や支援制度を近く設けると説明。被害総額をまとめており、各事業者に協力を求めた。金沢区役所は罹災(りさい)証明書などの手続きや、金沢区社会福祉協議会が開設したボランティアの相談窓口を紹介した。

 事業者からは崩壊した護岸や、支援策に関する質問が相次いだ。大型の工作機械や製品などが水没した木型製作「ミナロ」の緑川賢司代表取締役は「護岸が壊れたことを想定外で片付けていいのか。下水の逆流も見られた。過去の下水トラブルの反省を踏まえていない」と指摘。協同組合「横浜マーチャンダイジングセンター」の木村仁理事長は「スピード感を持って国などとの支援制度を実現してほしい」と求めた。