法隆寺の伝統行事に 菜種油と灯芯を奉納

 世界文化遺産の法隆寺で伝統行事の明かりに使われる菜種油と灯を点す灯芯を、地元の人たちが奉納しました。

 聖徳太子を祀る境内の聖霊院では、斑鳩町内で遊休農地をなくそうと活動する推進委員会のメンバーが中西町長とともに菜種油を奉納しました。また、隣の安堵町からも、町の伝統産業であるい草を使った灯りの芯=灯芯の保存会と西本町長が訪れ、奉納しました。

法隆寺では、奈良時代から続く正月の伝統行事・修正会などで灯明に使われる良質の油が手に入りにくくなっているといいます。そこで、遊休農地で栽培され、町の特産品として商品化された「菜種油」を役立ててもらおうと、奉納は4年前に始まりました。

きょうは、30本の瓶に入った菜種油と2つに束ねた灯芯およそ1000本が供えられ、参列者は、伝統や文化を継承する誓いを新たにしました。

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