電気柵貸し出し伸びる クマ出没増え過去最多46件 札幌市は自主的設置期待

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札幌市が貸し出した電気柵を設置している南区簾舞の住宅

 札幌市が実施している一般家庭へのヒグマよけ電気柵の無料貸し出しが、クマ出没の増加を受け、本年度は過去最高の46件に上っている。電気柵の効果を実感してもらい、普及させるのが目的で、市は来年度も貸し出しを続けるとともに、市民に自主的に設置するよう呼び掛ける考えだ。

 電気柵は、1セットが全長100メートル、高さ約1メートル。柵の間に張ったワイヤにクマが触れると電流が流れてしびれる仕組み。クマの生態に詳しい道立総合研究機構環境科学研究センター(札幌)によると、クマは鼻や手でロープに触るため電流を感じやすく、電気柵を危険だと認識する傾向があるため、野生動物の中でも特に効果があるという。

 市は2017年度から、貸し出しを開始。電気柵80セットを用意し、毎年秋まで貸し出し、敷地が広い場合は1世帯につき複数セットを提供する。普及が目的のため、貸し出しは1世帯につき1度のみ。電気柵の価格は1セット当たり4万~5万円という。

 本年度の貸出件数は、4月に1件2セット、6月に11件14セット、7月に8件12セット、8月に24件31セット、9月に2件3セットで、計46件62セット。貸出先はクマの出没が相次ぐ南区が多い。17年度は20件28セット、18年度は40件65セットだった。