“113年の伝統”住民が守る手作り仕掛けの「奉納花火」 少子高齢化の影響も盛大に・・・ 長野 

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住民が守る伝統の花火です。9月16日に長野市西長野の加茂神社で秋祭りが行われました。名物は110年以上続く奉納花火。少子高齢化の影響はこの界隈でも見られますが、今年も住民たちによって盛大に打ち上げられました。

神社の境内で華やかに繰り広げられる仕掛け花火。長野市西長野の住民たちが100年以上に渡って守ってきた奉納花火です。午後5時過ぎ、威勢良く神社を出てきた御輿。でも良く見ると・・・担いでいるのは大きな玉。後ろには「三尺玉」と書いてあります。建立1300年の加茂神社。その秋祭り「秋季例祭」では盛大に花火が奉納されます。三尺玉のみこしは花火が奉納される宵宮祭の始まりを告げているのです。途中、木やりも披露して祭りを盛り上げます。担ぎ手は「加茂煙火会」のメンバーです。

(加茂神社加茂煙火会・メンバー)「楽しみにしてくれている人がいるので、そういう方に想いが届けば」

煙火会は、16日のために仕入れた花火を1ヵ月ほどかけて神社に仕掛けます。「手作り仕掛け花火」の奉納が始まったのは、1906年・明治39年。今年で113年になります。煙火会は、当日、みこしも担いで祭りを盛り上げます。ただ、最近、メンバーの平均年齢が少し上がってきているそうで・・・

(加茂神社加茂煙火会 ・松田好生会長)「平均年齢が48歳、一番若い人で35歳ぐらい、町の若い人に参加してほしい。子どもたちがあの人たちかっこいいなってあこがれて、大人になったら入りたいと思うように見せられれば」

午後5時30分には「子ども神輿」もスタート。この中から未来の煙火会のメンバーは出てきてくれるのでしょうか。

辺りが暗くになるにつれ加茂神社も賑わってきました。

(訪れた子ども)「楽しいです」

(家族連れ)「地元の方がやってる感じが温かみがあって、とてもいいお祭りだと思います」

少子高齢化が進み中心市街地に近い西長野でも住民の減少が続いていますが、それでも毎年500人近くの人出があるそうです。

(加茂神社・榊原総代)「お祭り、祭事を盛り上げていくのが大事な一つの事柄。伝統文化をどのように引き継いで次の世代につなげていくかがこの祭りの大きなテーマ」

夜8時30分・・・

花火玉を乗せたみこしが町内を回って神社に戻ってきました。境内には松田会長の娘の姿も・・・

(記者)「お父さんの姿どうだった?」

(娘)「かっこよかった」

御輿の花火玉が無事に奉納されました。いよいよ打ち上げです。煙火会が境内に仕掛けた手作りの仕掛け花火が次々と奉納されていきました。

(訪れた子ども)「花火すごく綺麗です」

(訪れた子ども)「まぶしすぎて朝みたいです」

仕掛け花火のあとは信州大学のグラウンドで花火師たちがスターマインなどを打ち上げます。

(訪れた人)「地域の人が協力したこういうお祭りがあるのは、非常にいいことだと思う」

明治から続く伝統の花火。今年も無事、奉納することができました。

(賀茂神社加茂煙火会 ・松田好生会長)「体はバテバテですけど、打ち上げたあとの氏子の皆さん、お客さんの声援で達成感がすごくあります。花火玉を詰めること以外は、全部自分たちで伝統を引き継いでやっています。それもまた大事な伝統だと思うので次の世代が入ってきたときに引き継いでいければ」

9月17日は本宮祭。神社のお祭りですが、善光寺大本願のお上人様が参拝します。言い伝えによると西長野の加茂神社は平安時代、京都からお上人様が赴任した際、賀茂御祖神社の祭神の霊を祭ったのが始まりとされています。このお上人様のお数珠頂戴が終わると、風は一段と涼しくなり、本格的な秋がやってくるのだそうです。