鷹・工藤監督「ベストの選択が悪い方に…」本拠地最終戦で惨敗し逆転V絶望的

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

右肘の炎症で先発を回避した武田を3番手で起用「長いイニングはどうなのか、と」

■日本ハム 8-1 ソフトバンク(21日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクが惨敗を喫し、逆転での優勝は厳しい状況に追い込まれた。21日、今季の本拠地最終戦となった日本ハム戦に惨敗。最終戦を白星で飾ることはできなかった。
 
 まだ優勝の可能性を残す中でのホーム最終戦。しかし、この日のソフトバンクは投打ともに精彩を欠き、ファンを大きく失望させた。先発の二保は3失点で4回途中に降板。8回には加治屋が3四球で満塁とした後に走者一掃の三塁打を浴び、9回にも松田遼が中田翔の2ランで2点を失った。打線は有原に7回まで2安打に抑えられ、得点は松田宣の30号ソロによる1点のみ。8回には石川直から2死満塁の好機を作るもグラシアルが凡退した。

 最終戦セレモニーの後に工藤公康監督はコーチ陣と緊急ミーティングを開き、その後に取材陣に対応した。その顔は明らかに悔しさで紅潮していた。そして、「負けられない試合で僕なりに考え、コーチ陣とも話をして、自分がベストと思う選択をしてきたつもりだったんですけどね…。まだ終わったわけではないので、しっかり前を向いて明日の試合に勝てるようにしていきます」と語った。

 この日の先発は二保だった。右肘の炎症で先発を回避した武田の代役だったが、その武田を3番手として送り込み、2イニングを投げた。この起用について指揮官は「彼は中継ぎの経験もありますし、長いイニングはどうなのかということもあって、中で2イニング行ってもらいました」と説明した。

 その武田の起用も含めて「いろいろと自分の中で状況だったりとかを見てベストの選択をしたつもりですが、それが悪い方に出てしまいました。みんな力がない選手ではないので、また切り替えて最善を尽くしていきたいと思います」と語り、残り5試合に向けて気持ちを切り替えていた。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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