中東とは
日本の外務省では、アフガニスタン、アラブ首長国連邦、イエメン、イスラエル、イラク、イラン、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、シリア、トルコ、バーレーン、ヨルダン、レバノンの15カ国を中東としています。
アラビア半島を中心とした地域のことで、国によって違ってくるようです。
中東に住んでいたことを話すと必ず聞かれる質問がいくつかあります。
今回は、そんな質問にお答えします。
「暑くないんですか?」
中東と言えば、「砂漠の都市で暑い」というイメージですよね。
そのとおり、国土のほとんどが砂に覆われていて砂漠です。
しかし、住居地は海沿いにあるので、「砂漠の都市」というイメージからはかけ離れていると思います。
街の中には、緑やお花があふれています。
こんなに美しい海辺の公園の写真に誰も写っていないのに気がつきましたか?
居住地の気温は夏場で50度を超えます。冬でも最低気温は18度ほどです。
海の近くなので、湿度は100%を超えます。
例えるなら、オーブンの中でドライヤーの熱い風を全身に浴びている感じ。
外に出ると一瞬暑いと感じますが、暑すぎて全身の毛穴がきゅっと閉じるので、鳥肌が立ちます。
その後、だらだらと汗をかく感じがしますが、100%の湿度が肌に触れて汗のような液体になっているだけのような気もします。
日差しは暑いというより、痛いが正解。
息を吸うと、気管の中まで熱いと感じます。
「民族衣装を着て生活していたんですか?」
イスラム教の民族衣装は、男性は白(冬場はカラー)のディシタッシュ、女性は黒のアバヤ。
夏場でも長袖で全身を覆っていますが直射日光を遮ることができるので、暑い気候ではその方が涼しく感じます。
サウジアラビアなど、着なければ入国できない国もありますが、基本的には外国人は着なくても大丈夫。
ただ、来ていないと入れないレストランなどがあるので、筆者も1枚持っていました。
また、あまりに肌を露出していると、売春婦と間違われてしまうので、服装には注意が必要です。
「海水浴はできるんですか?」
中東では、居住地の近くには美しい海が広がっています。
写真だけ見ると、暑い夏、海水浴が気持ち良さそうだな、と思うかもしれません。
しかし、日中は暑すぎて海水浴はできません。
夕方以降、日が落ちてから夜に海水浴ができます。
また、敬虔なイスラム教の国なので、一般のビーチでは水着になることはできません。
外国人向けのビーチか、外資系のホテルのプライベートビーチでの海水浴が一般的です。
「中東のお料理って口に合いますか?」
筆者は羊のお肉もスパイスも好きなので、中東のお料理は好きでした。
ただ、それだけではなく、中東にはイラン料理、フィリピン料理、スリランカ料理、アフリカ料理など、世界中の美味しいお料理が集まっています。それもリーズナブルに味わうことができます。
もちろん、日本料理や欧米のチェーン店などもあります。
宗教の関係で豚肉料理はありません。
アジアの食材が売られているスーパーでお醤油などの調味料も買えるので、食事に困ることはありませんでした。
また、電話1本で1人前からデリバリーしてくれるのも便利。
「イスラム教って危なくないんですか?」
中東と言えば、イスラム教徒が多い国。国中に、イスラム教の寺院であるモスクがあります。
イスラム教徒は、早朝の礼拝(ファジュル)、正午過ぎの礼拝(ズフル)、遅い午後の礼拝(アスル)、日没後の礼拝(マグリブ)就寝前の礼拝(イシャー)の1日5回のお祈りがあります。
シーア派は1日3回です。
そして、その時間になると「お祈りの時間です」と呼び掛けるアナウンス”アザーン”が流れ、バスやタクシーの運転手さんがお客さまを乗せていても、業務を一時中断してお祈りをします。
敬虔なイスラム教徒の多い地域です。
国の法律もイスラム教の教えをもとに作られています。
外国人であるわたしたちが、イスラム教のルールを守って生活する限り、とても穏やかで安全な国だと感じました。
日本とは全然違う!でも住めば都
いかがでしょうか?
中東はイメージ先行している部分もあり、筆者自身、渡航する前は不安だらけでしたが、住めば都。
とても穏やかで豊かな国だと感じました。
機会があれば、ぜひ、立ち寄ってみてくださいね。