ミランで消えた「5名の天才たち」

22日の午前3時45分からインテルとのミラノ・ダービーを控えているACミラン。マルコ・ジャンパオロ率いる新生チームが、アントニオ・コンテの組織に挑む。

名門クラブであるミランにはこれまでも多くのヤングスターが所属してきたが、開花した者もいれば、そうでない者も…。

今回はミランにおける「消えた天才」を5名ピックアップした。

ヨアン・グルキュフ

レンヌで若くして『NEXTジダン』と評価され、ミランにやってきた攻撃的MF。異常に大きな期待がかかるなか、その内向的な性格もあってイタリアに全く馴染むことができずに終わった。

ボルドー移籍後はリーグ優勝に貢献するなど復活を見せたが、フランス代表ではW杯で退場して評価を落とし、リヨンでは怪我に苦しみ続け、急速に階段を転げ落ちてしまった。昨季はディジョンでプレーしたが、結局怪我で契約解除になっている。

ハキム・マストゥール

圧倒的なテクニックとドリブルを備えた少年として高く評価され、アリゴ・サッキの推薦によりミランへ加入した。13歳の彼に50万ユーロという異例の額が支払われている。2013-14シーズンのセリエAではリーグ最年少でベンチ入りを果たすなど、その未来は明るいものと考えられた。

しかしそれからマラガ、ズウォレへのローン移籍で全くと言っていいほど出場することなく、昨年ミランとの契約が終了。昨季はギリシャのラミアというクラブに加入したが、わずか4試合のみの出場で契約解除となっている。

ホセ・マウリ

アルゼンチン生まれであるがイタリア国籍を持ち、2014-15シーズンに19歳ながらパルマで大活躍を見せたMF。その活躍もあり、兄のフアンとともにミランへと移籍した。

その門出に全く不安はないように見えたが、ミラン加入からはなかなか出場機会を得られず、貸し出されたエンポリでも評価を高められなかった。昨季限りで退団した後はフリーの状況が続いている。

アレクサンダー・メルケル

カザフスタン生まれのメルケル。ドイツのユース代表で話題になり、16歳でミランにやってきた。2010-11のプレシーズンでいいプレーを見せたことから6試合に出場し、期待の若手として名を上げた。

ただその後共同保有の形でジェノアに移籍してからはなかなか飛躍できず、様々なクラブを渡り歩くことになった。現在はオランダのヘラクレス・アルメロに所属している。

アレシャンドレ・パト

消えたといえば語弊はあるかもしれないが、ミランでプレーし始めたころの期待と比べれば、彼の現状はあまりにも寂しい。怪我さえなければ、クリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシとも戦える選手になったはずだ。

加入からの3年半で50ゴールを奪い、長友佑都にも「異次元」と評されるなど活躍。しかし2010年に肉離れを起こしてから何度も怪我を繰り返すようになり…。

ブラジルに帰国してからは再び継続的に出場できるようになり、ゴールも奪えるようになったとはいえ、チェルシー、ビジャレアルでの欧州への再挑戦は完全に失敗している。

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