本好きなら死ぬ前に訪れたい、ヨーロッパの美しい図書館15選

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1. ジョアニナ図書館(ポルトガル、コインブラ)

Universidade de Coimbra / Via visit.uc.pt

私がここに足を踏み入れたとき、まず思い浮かんだのが「わあ、『美女と野獣』に出てくる図書館みたい」でした。実際に実写版『美女と野獣』(2017年)でエマ・ワトソンがお城の図書館にいるシーンのモデルに使われたと知ったのは後のことです。

バロック様式のジョアニナ図書館はコインブラ大学に所属し、ポルトガルを代表する建物の一つです。華麗なアーチ型の天井には金の装飾が施され、立て掛けられたはしごは書架の前をなめらかに動くのが目に浮かぶよう。

面白いのが、ここでコウモリが飼われていること。夜になると舞い降りてきて、本につく虫を食べ蔵書を守ってくれるのです。コウモリのいる図書館は世界に2か所あり、もう一つは同じくポルトガルのマフラ図書館(本記事5)です。

2. オーストリア国立図書館(オーストリア、ウィーン)

Austrian National Library

ホーフブルク王宮の一角にあるこちらの図書館は、外から見るとそれほど特別な建物には見えないのですが、一歩中へ入るとその美しさに息をのむはず。

1200万冊におよぶ蔵書のほか、装飾が施された地球儀300点、多数の地図などを収蔵し、立ち並ぶ皇帝の大理石像、緻密なフレスコ画が飾る丸天井まですべてが圧巻です。

パピルスのコレクションや、2400点の地図からなるコレクション「アトラス・ブラウ」(いずれもユネスコの世界の記憶遺産に登録)も必見。

3. トリニティ・カレッジ図書館(アイルランド、ダブリン)

Via Pinterest/Trinity College Dublin, The University of Dublin

アーチを描くダークカラーの梁がずらりと並ぶその名も「ロング・ルーム」は、1712年から1732年にかけて建てられた巨大図書館の一室です。ダブリン大学トリニティ・カレッジが所蔵する歴史ある文献20万点超に加え、アイルランドで刊行された全書籍を収蔵します。

目がくらむような書物のほか、アイルランドのシンボルである中世の竪琴「ブライアン・ボル・ハープ」も見ておきたい。

4. コドリントン図書館(イングランド、オックスフォード)

By Farradane / Via commons.wikimedia.org

オックスフォードには美しい図書館がいくつかありますが、中でも魅力的なのがこちら。ロンドンのセントポール大聖堂やウェストミンスター寺院の西塔も手がけたニコラス・ホークスムアによる設計で、イギリスの国家遺産に指定されています。

黒とグレーのタイルを敷いた床が、今回取り上げた図書館の中ではモダンな印象を与え、重厚な木製の書架と大理石像が並びます。この図書館にいると学問を探求したくなるかも、何といってもオックスフォードですから。

5. マフラ国立宮殿図書館(ポルトガル、マフラ)

TurismoLisboa

ポルトガルを代表する建築の一つであるマフラ国立宮殿図書館は、ロココ様式の木製書架と、3万6000冊超の革装本を浮かび上がらせるまばゆい白の天井が特徴。

コインブラのジョアニナ図書館と同じく、コウモリが収蔵本を保護する役割を務めています(スタッフは夜になると調度品に覆いをかけ、糞で汚れないようにしているとか)。

貴重な収蔵品を有するため、訪れるには事前予約が必要ですが、その手間をかける価値はあります。

6. アドモント修道院図書館(オーストリア、アドモント)

Admont Abbey

精巧に造られたバロック様式の建物は、修道院の図書館としては世界最大規模。欧州に残る古く美しい図書館の多くがダークな色調なのに対し、こちらは白を基調に、細やかな金の装飾とリンデン材の彫刻が華やかです。

天井には7つのフレスコ画があり、文法や教訓、ラテン語、ギリシャ語、ヘブライ語をつかさどる神々がめくるめくパステルカラーで描かれています。

アドモントは有名な観光地というわけではありませんが、この美しい図書館のためだけに立ち寄る価値ありです。

7. フランス国立図書館(フランス、パリ)

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美の都パリにすばらしい図書館がいくつかあるのは当然かもしれません。一つだけ選ぶなら、国立図書館がおすすめ。

図書館自体の設立は1461年にさかのぼり、今回挙げた中でも最古の部類に入ります。14万点超の書物を収める建物には、丸天井の下に高いアーチが連続する閲覧室があり、利用者のための机と照明が並べられています。その居心地のよさに、本を手に1日中過ごしたくなってしまいそう。

8. マルチャーナ図書館(イタリア、ヴェネツィア)

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マルチャーナ図書館(設計者の名からサンソヴィーノ図書館とも)の見どころは何といっても閲覧室の天井画。ジュゼッペ・サルヴィアティ、バッティスタ・フランコ、ベルナルド・ストロッツィなど、当時を代表する画家の手によるルネサンス期の絵画21点が天井を彩ります。

世界有数の古典文献の宝庫は見る価値あり。ミュージアムはベネチアの歴史、芸術、壮麗さを示す証ともいえ、この町を訪れる際はぜひ立ち寄ってほしいスポットです。

9. クレメンティヌムのバロック図書館(チェコ、プラハ)

Klementinum

ここまで見てきたとおり、バロック時代には数々の美しい図書館が生まれましたが、プラハの旧市街に立つ歴史的な複合建築クレメンティヌムの図書館もその一つ。

1722年の建築以来、建て替えられることなく、イエズス会の大学の一部として建てられた当時のままの姿を今も見ることができます。ヨゼフ・ディーベルによるフレスコ画、木製スタンドに支えられたいくつもの大きな地球儀、書架に施された装飾と木彫にも目を奪われるはず。

内部は個人で見学できるほか、ガイド付きツアーもあります。

10. サボー・エルヴィン図書館(ハンガリー、ブダペスト)

Via Pinterest / Via pinterest.com

ブダペスト中心部に立つサボー・エルヴィン図書館には、街のにぎわいとはうって変わった静けさがあります。居心地のよい閲覧室にはらせん階段やビロードの椅子がしつらえてあり、どこかの客間に招かれたかのよう。それもそのはず、ここはもともと1800年代に貴族(ヴェンクハイム・フリジェシュ伯爵)の邸宅として建てられたものです。

現代の図書館の中に残るネオ・バロック様式の空間はちぐはぐな気もしますが、そこが魅力でもあります。ブダペストを訪れた際は訪れてみてほしい場所の一つです。一歩足を踏み入れれば、その美しさに心奪われ、都会の真ん中で宝物を見つけたような気持ちになれるでしょう。

11. バチカン図書館(バチカン市国)

Vatican Library / Via Twitter: @vaticanlibrary

バチカン教皇庁図書館、通称バチカン図書館は、世界でも有数の歴史ある、荘厳な図書館です。

バチカン全体がそうであるように、なだらかなカーブを描く数々のフレスコ画をはじめ、世界各地から集められたタペストリーや宗教画など、第一級の芸術による見事な装飾が施されています。細部に至るまでの絢爛さは圧倒されるほどで、実際に目の前にすると受け止めるのにしばらく時間がかかってしまうほど。

図書館は研究用施設のため、訪れるには正当な研究目的や資格が必要ですが、それを満たす人をけっして裏切らない場所です。

12. ザンクト・ガレン修道院図書館(スイス、ザンクト・ガレン)

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中世の美しい建築であるザンクト・ガレン修道院図書館は、世界文化遺産に登録されています。ユネスコは登録理由として「世界でも有数の豊かさと長い歴史を有し、羊皮紙に描かれた現存する最古の平面図など貴重な写本を保管している」ことを挙げています。

中心となる部屋は1758年設計のロココ様式で、知恵をつかさどる天使ケルビムが彫られた階上のバルコニーや曲線を描く書架、きらびやかな天井が目を引きます。いくつもの地球儀や16万点を超える蔵書、ガラスケースに入った貴重な資料が多数収められています。

13. ラトビア国立図書館(ラトビア、リガ)

Indriķis Stūrmanis / Via lnb.lv

こちらはうって変わって現代的な図書館。ラトビアが独立した翌年の1919年に設立され、2014年に現在の建物に移転しました。

ガラス張りのファサードが特徴の図書館は別名「光の城」とも呼ばれています。ラトビア語で光の城とは、失われた知恵を再び見つけることを意味するのだそう。

設計はスウェーデンの建築家グンナール・アスプルンド。建物の輪郭はリガの旧市街を映し出すように設計されている一方、内部の床と書架は白を基調に洗練された趣きです。外観も内装も印象的な建築は、日没後に照明で浮かび上がるとまた格別な輝きを放ちます。

14. 王立サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアル修道院図書館(スペイン、マドリード郊外)

Krause, Johansen

ルネサンス期に建てられた美しい建築は、のちにバチカン図書館の様式と設計に影響を与えたとも言われます。

フアン・デ・エレーラによる設計で、天井はアーチ型、ずらりと並ぶ書架には書物のほか、地球儀や天体観測儀なども置かれています。これは、科学、文学、芸術を結集させようとした国王フェリペ2世の命によるものです。

色彩あざやかなフレスコ画も同様に、文法、理論学、音楽、幾何学、算術、修辞学、天文学をテーマに描かれています。

15. ヴィプリンゲン修道院図書館(ドイツ、ヴィプリンゲン)

STAATLICHE SCHLÖSSER UND GÄRTEN BADEN-WÜRTTEMBERG

パステルカラーが好きな人ならこちら。ヴィプリンゲン修道院内にある2階建ての図書館は、ピンク、ブルー、クリーム色、ゴールドで華やかに彩られ、全体的に落ち着いた色合いが多い中世のほかの図書館とは違う、ロマンチックな雰囲気を作り出しています。

バロック様式の建築は1744年に完成。大理石風に塗装された木柱、柱頭と天井の間に施された彫刻、そしてドーム型天井に描かれた圧巻のフレスコ画など、細部に至るまで装飾が施されています。

文字どおり夢のような空間に、思わず感嘆の声をあげてしまいそう。

この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:石垣賀子 / 編集:BuzzFeed Japan