レッドブル代表「メルセデスの判断ミスによって生まれたチャンスを、マックスがしっかり表彰台につなげた」F1シンガポールGP

 2019年F1シンガポールGP決勝で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは3位、アレクサンダー・アルボンは6位でフィニッシュした。チームは23点を獲得、合計289点でコンストラクターズ選手権3位を維持しているが、ランキング2位のフェラーリが1-2を飾ったため、ポイント差は拡大した。

2019年F1第15戦シンガポールGP 表彰台でのセバスチャン・ベッテル、シャルル・ルクレール、マックス・フェルスタッペン

■アストンマーティン・レッドブル・レーシング
チーム代表クリスチャン・ホーナー
 非常に興味深い、戦略的なレースだった。序盤、フェラーリの(シャルル・)ルクレールがペースをコントロールして走り、15周目ぐらいからようやく全車がレースをし始めると、上位勢の何台かがタイヤにすぐに苦しみ始めた。我々はピットアウト後に戻れるギャップを見つけて、マックスをできる限り早くピットインさせることに決めた。しかし同じ周に(セバスチャン・)ベッテルが入ったことで、マックスは(ニコ・)ヒュルケンベルグのすぐ後ろで戻ることになった。

 それによって多少時間をロスした。あれがなければルクレールのタイヤ交換後、マックスが前のポジションを確保できたかもしれない。だが、メルセデスがステイアウトしたことで、結局マックスは3番手のトラックポジションを手に入れることができた。

 その後マックスは、レースを非常にうまくマネジメントして走った。彼より新しいタイヤを履いたルイス(・ハミルトン)からのプレッシャーに耐え抜き、ミスひとつせずに走り切って、表彰台をゲットした。

 アレックスは今回も非常に成熟したレース運びを見せた。トップグループの後方を忍耐強く走らなければならず、1周もクリーンなラップを走れなかったのではないかと思うが、うまく自分のレースをコントロールし、タイヤを管理して走った。初のシンガポールGPで、ビッグチームの5人に続く6位フィニッシュというのは、堅実な結果といえよう。

(Sky Sports F1のインタビューにこたえ)今日は戦略上の判断をほぼうまくやれたと思う。ルクレールの前に出られなかったのは残念だったが、メルセデスが判断を誤ったことが、我々の有利に働いた。あの時点で最速だったメルセデスは、タイヤを優先し、トラックポジションを犠牲にした。だが、セーフティカーがこれほど多く出動しなければ、上位勢はタイヤのデグラデーションに悩まされていただろう。そうなっていたら、メルセデスがチャンスをつかめたかもしれない。

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