【MLB】好投ダルビッシュ、96球で9回続投も…敗戦、地元紙はブルペンの「壊滅状態」嘆く

カージナルス戦に先発したカブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

今季途中加入のキンブレルが不振「監督はダルビッシュを完投させようとした」が…

■カージナルス 3-2 カブス(日本時間23日・シカゴ)

 22日(日本時間23日)の本拠地カージナルス戦で9回途中7安打3失点12奪三振無四球と好投したものの、8敗目(6勝)を喫したカブスのダルビッシュ有投手。カブスは2-3で敗れて6連敗を喫し、地区優勝の可能性が完全に消滅しただけでなく、ワイルドカードでのプレーオフ進出も6試合を残して4ゲーム差と厳しくなった。8回まで1失点12奪三振と快投していたダルビッシュは、その裏に先頭で打席に立ち、96球で最終回のマウンドに上がって逆転を許し降板。地元メディアはブルペンが「壊滅状態」だったことを嘆いている。

 1点リードで最終回のマウンドに上がったダルビッシュは、先頭の代打マルティネスにセンターへの大飛球を打たれると、名手アルモラJr.がグラブに当てながら捕球できず三塁打に。ファウラーは犠飛で同点とされ、エドマンに右前打と二盗でチャンスを作られて、ゴールドシュミットに三塁線を破る決勝の適時二塁打を浴びた。

 地元紙「デイリー・ヘラルド」は「カブスは悲惨な週末を引きずったまま終わりに向かっている」とレポート。バエス、リゾと主力に負傷を抱える選手が続出しているカブスだが、この日もブライアントが右足首をひねって途中交代。プレーオフ進出へ向けて、あまりにも厳しい状況に追い込まれている。

 記事では「日曜日のユウ・ダルビッシュは素晴らしかったが、先発陣は長いイニングを投げられておらず、ブルペンはクレイグ・キンブレルがシーズン終盤の悲惨な状況の象徴となるずっと前から壊滅状態だった」と指摘。この日の展開について「キンブレルが木曜日の試合の10回に勝ち越し打を許し、土曜日の9回にまたセーブ失敗とした後、日曜日にジョー・マドン監督はダルビッシュに完投させようとした」と振り返った上で「アルバート・アルモラJr.の大きなミスもあり、ダルビッシュは完投することができず、結果はまた悲惨な敗戦となった」と伝えた。

ダルビッシュの好投を称えるも…「それすらカブスを救うのに十分でなかった」

 さらに、「デイリー・ヘラルド」は「カブスはまた終盤でカージナルスとの接戦を落とす」との見出しで報じた記事でも「ユウ・ダルビッシュは日曜日に長いイニングを投げたが、それすらカブスを救うのに十分でなかった」と言及。ダルビッシュの力投を勝利につなげられなかったことを嘆いている。

 また、ESPNは「苦戦中のカブスは5試合連続で1点差負け」とのタイトルでレポート。「日曜日、先発のユウ・ダルビッシュは今季初完投を試みたが、ホセ・マルティネスが9回に先頭打者三塁打を放った後、全てが変わった」と指摘した。

 MLB公式サイトも「カブスが6試合連続で敗戦、カージナルスのポストシーズン進出を見届ける」との見出しで報じ、「カブスのブルペンは疲労しており、シーズンの行方を左右する状況で、ダルビッシュはカブスのために長いイニングを投げた。雨が降る中、右腕は12三振を奪い、カージナルス打線を翻弄した。彼が9回も続投した時、カブスが必要としていた2-1の勝利に導くように思われた」と回顧。「そして、最後のカージナルスの攻撃で、勝利はなくなった」と、カブスにとって無念の敗戦となったことを伝えている。

 後半戦の“希望の光”だったダルビッシュで連敗を止められなかったカブス。このまま終戦を迎えてしまうのだろうか。(Full-Count編集部)

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