世界体操の女子日本代表・寺本明日香選手&畠田瞳選手

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世界体操の女子日本代表・寺本明日香選手&畠田瞳選手

勝利の女神と共に舞え

今年も世界体操が10月よりドイツ・シュツットガルトで開催される。日本女子体操界を引っ張る寺本明日香選手と畠田瞳選手の若き2人に、世界を相手に戦うこと、日本代表としての思いを聞いた。

【SPECIAL INTERVIEW/寺本明日香選手】

日本代表としてはリオ五輪の団体が印象に残る大会だという。

「4位までいけるとは思っていなかったけど、メダルまであともう少し、というのを実感させられました。うれしい気持ちと悔しい気持ちがごちゃまぜになった感じです。やりきって感動して4位、かなり頑張ったと思ったけど、メダルにもう少しだった。良かったのに悔しい、もっと頑張りたいと思いました。メダルに足りなかったのは、DスコアとEスコアの兼ね合い。Dを高くしてもEが低かったら駄目。要はどれだけ高難度な技をきれいに簡単に見せるか、ということ。C難度の技をD難度に上げても減点になるならやらない方がいい。その兼ね合いです」

世界体操での目標も明確だ。

「団体の東京五輪出場権が取れていないので、まずはそこを取ること。村上(茉愛)選手がいないので、どこまで成績を上げられるか正直不安なところはあります。でも、普通にやってけがさえなければ、五輪の出場権は取れる実力はあると思います。メダルは現実的に考えると少し難しいかな、という感じ。村上選手がいない分、自分が引っ張らないと、というプレッシャーもありましたが、先生から『明日香が引っ張らなくてもいいよ』と言われて。自分が頑張り過ぎてもみんながまとまらないと意味がない。チームのこと、自分のこと、バランス良くやっていけば大丈夫か、と思っています」

東京五輪への出場が決まれば実に3回目の五輪出場となる。

「今度の五輪は単なる五輪ではなく、東京五輪という特別な大会。ロンドンやリオも特別な感じでしたが、さらに特別な試合になると思います。本当に自分の人生をかけて、今までの体操人生の思いをすべて、そこにぶつけていきたいと思っています」

それなら絶対に出ないと、と言うと「ハイ」と笑顔になった。

【SPECIAL INTERVIEW/畠田瞳選手】

父親は’92年のバルセロナ五輪団体銅メダリスト、母親も元ユニバーシアード代表だった。

「両親からは体操はやらなくてもいいと言われていました。でも、母からは『始めるなら小学4年生までには』と言われていたので、ギリギリの小学3年生から本格的に始めました(笑)。父はあまり五輪の話はしませんが、リオ五輪を狙っている時に『この技をやらないと絶対に代表には入れない』と言われて、実際に点数を見ると、それが本当だったんです。父や母の言うことを聞いていたから代表に入れたと思っています。練習の時点から試合に挑む気持ちでやるとか、雰囲気作りを自分でやりながら練習をするとか。そうやって本番での緊張を克服することが大事だと思います」

リオ五輪は逃したが、昨年の世界体操に初めて出場した。

「緊張しすぎて自分ではいい演技ができたと思っていても、後で映像を見ると細かい減点があったんです。今回はそんな細かいミスまで拾っていかないと。東京五輪の出場権を獲得するためにも団体で貢献したいです」

日本が団体で苦手としている段違い平行棒を得意としている。

「小さいころから好きな種目で、自分から進んで練習をしていました(笑)。海外の選手を見て学ぶことが多かったので、以前は日本人選手があまりやらなかったマロニーハーフという技も積極的に取り入れるなどしました」

世界体操ではポイントゲッターとして東京五輪団体出場枠を狙う。もし東京に出られたら?

「五輪は幼いころからの夢ではなくて。自分が関われるようなレベルのものではないと思っていて、夢のまた夢でした。それが今は現実のものにできるかも、という期待が持てるようになりました。世界体操とはまた違った楽しみやプレッシャーがあるのかな、と思います」

【TVガイドからQuestion】

Q1 印象に残っているスポーツ名場面を教えて!

寺本「ソチ五輪(’14年)の浅田真央ちゃんのフリーの演技。リアルタイムに近い時間に見て、その後も動画サイトで何度も見ています。何度見ても泣ける、というか、鳥肌がたつ感じですね」

畠田「名場面ということではないのですが、リオ五輪の体操、日本女子の団体戦が印象に残っています。ピリピリしているはずなのに、すごく楽しそうに演技していたので。羨ましく思いましたね」

Q2 好きなTV番組/音楽(応援歌)を教えて!

寺本「中学生のころはジャニーズが好きで嵐の曲とか全部覚えたりしました。勝負曲はないですが、携帯が選んでくれる曲を聞いています」

畠田「バラエティー番組が好きで『ロンドンハーツ』などを母や妹と見ています。音楽は、GENERATIONS from EXILE TRIBEの曲。ノリがいい曲で試合前の気持ちを高めています」

Q3 “2020”にちなんで、“20”分間でできるリラックス方法を教えて!

寺本「アロマですね。グレープフルーツやオレンジ、レモンといった柑橘系の香りが好きです。アロマをたいている時は何もしていませんね。大好きなゲームをしていることが多いかな(笑)」

畠田「片足を正座の形にして、そのまま後ろに寝転がって携帯でSNSを見たりしています。体が伸びるのでリラックスというよりストレッチ。簡単ではないかも、ですね(笑)」

体操競技概要


男子は1896年の第1回アテネ大会から、女子は1928年のアムステルダム大会から実施。ゆか、鉄棒など器械上の演技における技の難易度・美しさ・安定性などを基準に採点。技の難しさを得点化したDスコアと演技の完成度を得点化したEスコアの合計得点を争う。男女団体、男女個人総合のほか、男子はゆか・あん馬・つり輪・跳馬・平行棒・鉄棒の6種目、女子は跳馬・段違い平行棒・平均台・ゆかの4種目が行われる。女子のゆかは音楽に合わせて行われる。

【プロフィール】


寺本明日香(てらもと あすか)
1995年11月19日愛知県生まれ。蠍座。O型。
’11年世界体操東京大会で初代表。以来9年にわたり代表入りを果たす。’12年ロンドン五輪出場、団体8位入賞。’15年全日本個人総合選手権で初優勝。’16年リオ五輪団体4位、個人総合でも8位入賞を果たす。

畠田瞳(はたけだ ひとみ)
2000年9月1日東京都生まれ。乙女座。O型。
小学校の授業で「藤子・F・不二雄さんの生き方を知って、自分は身近にある体操で頑張ろう」と体操を始める。’18年NHK杯3位となり世界体操に初出場。’19年ユニバーシアードで個人、団体など金4個を獲得。

【番組情報】


「世界体操2019 ドイツ・シュツットガルト」
10月4日~13日開催 テレビ朝日系で放送

10月4日~13日にドイツ・シュツットガルトで開催。男女団体、個人総合、種目別で優勝が争われる。日本女子代表は、寺本、畠田のほか、杉原愛子、梶田凪、松村朱里の5名。今回、日本女子は昨年の世界体操・団体で出場権を獲得した3カ国を除く上位9位以内に入ることができれば、東京五輪団体出場権を獲得することができる。10月8日~13日に行われる男女団体決勝、男女個人総合決勝、男女種目別決勝の模様はテレビ朝日系で放送。

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取材・文/田村友二 撮影/增田勝行(SIGNO)