巨人は2015年ドラフトが5年ぶりVに貢献? 12球団ドラフト当たり年を探る

巨人・原辰徳監督【写真:Getty Images】

2015年のドラフトで入団した桜井、中川らが活躍

 10月17日に迫ってきた「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」。都内のホテルで行われるプロ野球界の一大イベントは、各球団にとって来季以降、3年、5年後のチーム編成に大きく関わってくるだけに、是が非でも有望な若手をチームに招き入れたいところだろう。

 数年後のチーム作りを左右することになるドラフト。毎年、各球団は5人から多くて10人ほどの若手選手を指名する。ただ、それが結果的に“当たった”かどうかは、数年後になってみないと分からない。そこで過去10年のドラフトを振り返り、各球団の“当たり年”を探ってみたい。

 まず最初は、今季5年ぶり37度目のリーグ制覇を果たした巨人だ。

 原辰徳監督が4年ぶりに監督に復帰し、その1年目でリーグの頂点を奪い返した巨人。近年のドラフト指名選手を見ると、他の年度と比べ、2015年のドラフトが今季の優勝に大きく寄与している。

【巨人の2015年ドラフト】成績は9月22日現在
1位 桜井俊貴 29試合8勝6敗0S0H 防4.32
2位 重信慎之介 102試149打数39安2本16点 .262
3位 与那原大剛(→育成契約)
4位 宇佐見真吾(→日本ハム)
5位 山本泰寛 88試合171打数40安2本9点 .234
6位 巽大介(→育成契約)
7位 中川皓太 66試合4勝3敗16S16H 防2.40
8位 松崎啄也(2017年自由契約)

育1 増田大輝 73試合48打数8安0本5点 .167
育2 小林大誠(2016年自由契約)
育3 松沢裕介(入団せず)
育4 田島洸成 1軍出場なし
育5 大竹秀義(2017年自由契約)
育6 山下篤郎 1軍出場なし
育7 矢島陽平(2017年自由契約)
育8 長谷川潤(2017年自由契約)

 ドラフト1位の桜井がついに開花し、先発ローテの一角を担って8勝をマークした。重信、山本も1軍の戦力となり、中川は今季、リリーフとして大車輪の活躍。一時はクローザーも任され、ここまで66試合に投げて16セーブ16ホールドをマークしている。

 育成で入団した増田大も代走や守備固めの起用が多い中で15盗塁を決め、優勝を決めた21日のDeNA戦では延長10回に決勝の一打を放った。チームの主軸を担う選手ではなく、脇を固めるバイプレーヤーが多いものの、支配下で指名した8選手中4選手、そして育成で入団した増田大と、5選手が1軍の戦力となっている2015年の巨人のドラフトは大きな成果をあげたと言える。

 一昨年の2017年も、3位の大城卓三、5位の田中俊太、6位の若林晃弘らが数多く1軍で出場機会を多く掴んだ。1位の鍬原拓也、2位の岸田行倫、4位の北村拓己も1軍でプレーしており、この年も上々のドラフトだったと言えるのではないだろうか。

 菅野智之の2012年や岡本和真の2014年など、ドラフト1位がチームの中核となっている一方で、なかなか下位指名の選手の台頭が少なかった巨人。原辰徳監督の積極的な起用もあり、特に2015年、2017年の若手たちは1軍の貴重な戦力となった。(Full-Count編集部)

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