情緒豊かな空間で一服 10月から休館の平戸城で茶会

茶をたてる表千家流茶道会の門弟=平戸市岩の上町

 一般公開スペースの大規模改修で10月1日から休館する平戸市岩の上町の平戸城で23日、茶会があり、観光客や市民が情緒豊かな空間で一服を楽しんだ。
 平戸城は年間約7万人が訪れる観光地。一部で鉄筋がむき出しになるなど老朽化が進行している。市は2018年4月、売店として使用していた乾櫓(いぬいやぐら)など三つの建物の工事を開始。来月から天守閣のほか、焼き物を展示する見奏櫓(けんそうやぐら)の工事のため閉鎖する。
 茶会は城を運営する市振興公社が来館者に感謝を伝えようと企画した。天守閣前の休憩所で、表千家流茶道会(林タツ子代表)の門弟計15人が薄茶と平戸の伝統菓子を振る舞い、訪れた人たちは優雅なひとときを過ごした。
 同城の浦部知之施設長(58)は「リニューアル後も皆さんに親しんでもらえることを願っている」と話した。工事完成は21年3月末の予定。

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