明治~平成の県内酒造家を冊子に網羅 熊本酒造史研究会代表の菖蒲さん(人吉市)

「熊本縣酒造家総覧 明治・大正・昭和・平成篇」と著者の菖蒲和弘さん=人吉市

 県内外の酒造関係者らでつくる熊本酒造史研究会の菖蒲和弘[しょうぶかずひろ]代表(64)=人吉市=が、冊子「熊本縣[けん]酒造家総覧 明治・大正・昭和・平成篇[へん]」(A4判、78ページ)を自費出版した。明治から平成まで、県内の日本酒や焼酎などの酒造家や蔵元を網羅している。

 菖蒲代表は、瑞鷹(熊本市)の吉村圭四郎副社長が私用でまとめた明治から昭和前期にかけての酒造家の推移表を基に、2017年から調査した。

 冊子には、吉村さんの一覧表の385件に酒造組合や球磨郡の酒造家などの新たな情報を加え、約1200件を収録した。登記簿なども調べ、酒造家の氏名や酒造会社の住所、屋号、銘柄も整理した。

 「熊本にはこれまで、酒造りの歴史や沿革史をまとめた文献がなかった」と菖蒲さん。「家族経営をしていた小さな蔵元はまだまだあるはず。冊子に未収録の情報があれば教えてほしい」と呼び掛けている。100部製作。1冊2千円(税込み)。菖蒲さんTEL0966(22)6499。

(吉田紳一)

熊本日日新聞 2019年9月17日掲載

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