県がクマの緊急対策会議 カキの実の除去など対応確認

クマ対策を確認する市町村の担当者ら=県民会館

 22日に富山市南部でクマによる人的被害が発生したことを踏まえ、県は24日、県民会館で緊急対策会議を開いた。今年は餌となるブナやミズナラの実(ドングリ)が不作で、クマが人里に現れる可能性が例年以上に高まっているとして、クマを引き寄せる原因となるカキの実を早めに除去するなどの対策を確認した。

 県は4日に3年ぶりに「県ツキノワグマ出没注意情報」を発表している。会議には県や市町村、県警などから約50人が出席した。県の担当者が、9月は24日朝までに51件の目撃・痕跡情報が寄せられ、10、11月とさらに出没が予想されると説明した。

 県自然博物園ねいの里の間宮寿頼係長は「朝夕にクマと遭遇するケースが多く見られるので、散歩や農作業をする時間をずらすなどしてほしい」と話した。

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