名産の明石ダコ、今年も「禁漁区」設定 漁獲量戻らず、釣り客にも協力要請

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卵持ちのタコを放流する漁師=明石沖(東播磨底曳網漁業協議会提供)

 漁獲量が減少しているタコ資源の保護のため、兵庫県の明石や高砂の漁業者でつくる「東播磨底曳網漁業協議会」が25日から、明石沖など一部エリアでタコ釣りの“禁漁”を呼び掛ける。昨年に続く取り組み。最も期間が長いエリアでは、来年4月末まで続ける。(長沢伸一)

 「明石のタコを子や孫の世代も楽しめるよう守りたい」。2年連続の禁漁を呼び掛けた同協議会の竹本義美会長(江井ヶ島漁業協同組合)は力を込める。

 明石では年間千トンを超えるタコの漁獲量を誇っていたが、2016年から減少し、18年は319トンと記録的な不漁になった。

 江井ヶ島漁協では18年、水揚げ量が17年の10分の1程度になり「船の油代の方がかかる」(竹本さん)状況だったという。今年は17年の6割ほどに回復しているが、ピーク時には遠く及ばない。

 危機感を抱いた同協議会は18年、タコが子どもを育てやすい9~10月に卵を持つタコ約440キロを放流した。同業者同士で禁漁期間も設けたが、各漁協で足並みがそろわなかったという。

 そこで今年は、底引き網業者以外の遊漁船業者やたこつぼ業者にも禁漁の徹底を依頼。一般の釣り客にも区域での「タコ釣り」自粛を呼び掛ける。

 今年も卵持ちのタコ420キロを放流する予定。竹本さんは「漁師もタコ資源の保護に必死で取り組んでいる。多くの人に協力してほしい」と話す。