サンシャイン・坂田×ロビンソンズ・北澤【後編】- 好きに単独したいっすね! 賞レースとか関係なく

キングオブコント2019

坂田:今まで賞レースの時って、いつも正直かなりピリついてたんすよ。ずっと落ち着かなくってピストルとか銀杏BOYZとか聞いて楽屋で座りながらずっと“ぐぁあああ!!!”みたいになってたんすよ。

北澤:(爆笑)

坂田:けど、今年は他の人たちのウケを「ウケてんのかな!?」とかじゃなくて、単純に「どうやったんかな?」という感じで。

北澤:あ~。(頷き)

坂田:ロビンソンズさんのネタも食い入る感じでモニターで観てました。今までだと楽屋でもあんま周りの知ってる奴とかに「頑張れよ!」みたいなのもないじゃないっすか?

北澤:ん~そうね。あんま見ないよね。

坂田:今年はもう「頑張れよ!」とかもなんすけど…コレ(右腕でガッツポーズ)がめっちゃ多かったっすね!

北澤:(爆笑)

坂田:いや、マジでコレ!(右腕ガッツポーズ)もう、コレが本当に多かったっすね! 今までは「頑張ってくださいね!」とか言われてもずっと「いやいやぃゃぃゃ…。」って感じだったんすけど、“オルァァァアア!!!”って感じで気持ち持ってけましたもん。

北澤:確かになぁ…。なんか、あんまないよね。こうゆうの。なんて言うかいい意味で青臭いっていうかさ。僕、プロ野球はあんまり観ないんだけど、甲子園はめちゃくちゃ観るんだよね。なんかそんな感じっていうか…青臭い、泥臭い感じがあるから応援したくなる。自分たちが行くか、サンシャインが行くかなら絶対に自分たちを選ぶんだけど、その気持ちと変わらないくらい、サンシャインも応援したいっていうか…不思議な感じなんだけど、いろんな人たちを巻き込んでいって強くなってる感じ。

坂田:いや~、だからマジで今年…決勝までは行きたかったな。

北澤:(笑)でも、この準決勝で終わってこれからどうなるんだろう? って思って。もう真っ白になっちゃうのかな? って思ってたら…あんまりなってなくて、このまま来年に繋げるのかな…とか。

坂田:いや、結構もう真っ白感はありますね!

二人:(爆笑)

北澤:えっ!? そう!?(笑)

坂田:え!?(笑)あ、はい(笑)。もうなんか、感情が…今までこの3年間くらい号泣してたんすよ。

北澤:キングオブコント終わった後か…。

坂田:はい。すんごく悔しくて…。ただ、今年はなんか不思議と満足感? というか。

北澤:でも、そうだよね。1年で100本もやり遂げてる訳だし。

坂田:準決勝行けたときにみんなが声かけてくれて、いざ当日迎えたら初日がめちゃくちゃ良くて…中には「このウケ方はトップウケだろ!!」とか言ってくれる人たちもいて、2日目は完全にしくったんすけど、結果発表の時まで一応ずっとドキドキできて、いろんな感情が出てきてずっと泣きそうやったんすけど…。うるとらブギーズさん(よしもと所属芸人)が決勝いけた瞬間、全部引っ込んだんすよね。あの人達の苦労をめちゃめちゃ知ってたんで…。なんかすげぇ嬉しいんすけど、自分たちは、で。なんか感情が“無”になっちゃって。(笑)

北澤:(笑)あ~なるほどね!(笑) なんとも言えない思いだよね。

坂田:そうなんすよ。だから、今年まだ泣いてないんすよ! 決勝まではなんも言えないっていう…。

北澤:そうだよね。(笑)そこもなんか嫌だよね。決勝を観終わってからじゃない? 決勝はどうやって観るの? 俺は毎年、絶対に芸人とは観ないようにしてる! なんか、嫌なんだよね…。観終わった後に変に落ち込みそうじゃん。

坂田:あ~…。俺は前は仲良い奴らと一緒に観たりしてましたね。タイ(やさしいズ)と6、7年一緒に住んでたんで。

北澤:あ~そっか。

坂田:去年はタイが決勝いってたんで、一緒には観れてないんすけど、違う芸人たちと一緒に観てましたね。ただ、今回はバレないようにしなきゃなんで劇場とかには行けないっすね。

北澤:(笑)確かに! 劇場に行ったら「いるじゃん!」ってなるもんね。(笑)

坂田:そうなんすよ!(笑)

北澤:だよね。準決勝いったけど、決勝までいけなかった人たちって、みんなその日オフでしょ?

坂田:そうなんす。オフなんすよ。

北澤:…しんどいな。(笑)

坂田:バレちゃいけないのが一番しんどいな…。(苦笑)北澤さんはどこで観てるんすか?

北澤:ん? 俺? 俺は家で、女の子と。なんか、女の子の反応とかが見たくて。

坂田:うわ! それ! それはオレもわかりますね。前の彼女と観たときマジで新鮮で! やっぱりあの芸人さんでめっちゃ笑うんだ! って純粋に一般の人の中でのMAXおもろボケをあの人たちは連発してんだ! って…ま、オレらもおもろいんすけど、正直ネタはオレたちいろんな人たちの観過ぎてるんで、あの芸人さん達がおもろいのは当たり前なんすけどやっぱり! って。彼女の場合はお笑い好きとかそうゆんじゃなかったんで、一般の女性の反応が観れたっていうか…。

北澤:そうなんだよね。そうゆう感覚っていうか、ね。

過去のキングオブコント

北澤:サンシャインが前に準決勝いったときは…芸人審査?

坂田:いや、え~っとですね…ん~…違います!

北澤:じゃあ、アレやってないんだ? 芸人が点数付けるヤツ!

坂田:やって…いや、芸歴がそん時、若くて入れなかったんすよ。

北澤:あ~、なるほど!!!

坂田:そうそう。それで、神保町の舞台中にやられて…舞台と舞台の合間で観てましたね。内心、ふざけんなよ! 普通にしたかったわ! って思いましたよ。(笑)

北澤:そうだよね!(笑) その年って誰が優勝した年?

坂田:かもめんたるさん(サンミュージック所属2013年キングオブコント王者)ですね。

北澤:あー! その時か!

坂田:だから、めっちゃ観たくって…。

北澤:うわ! かもめんたるさんか! じゃあ、うちらがコンビ組んで1年目だ。

坂田:多分もういたと思いますよ?

北澤:ん~…いや、多分うちらも準決勝までいってて、当日審査員で来てくださいって言われて行ったら、名前なくて…。(苦笑)

坂田:えっ!?

北澤:そうそう、それで名前がないと座れないからってなってうちらは前室で観てた!

坂田:う~わっ! それは最悪!!!

北澤:(笑)Tシャツだけはしっかり貰って帰ってきたけどね!(笑)

坂田:…欲しいけど(笑)。システムも変わりましたもんね。僕らが二回目いったときは初めて松本さん(ダウンタウン)たちで、コロチキ(よしもと所属コロコロチキチキペッパーズ2015年キングオブコント王者)が優勝したんすよね。コロチキとかはその時、準決勝とかも初めてで「お! お前ら初めてか!」みたいな感じで、信清もコロチキがウケた後に「めちゃくちゃおもろいな! マジでウケてたぞ!」って言ってて、「そうかな?」ってナダルとかも言ってたのに…決勝いって、更には優勝までしてて俺たちマジやべえなって。かましてたんで、あの年(笑)。

北澤:(笑)

坂田:その年ぶりの準決勝だったんで…。

北澤:そっかぁ…かなり久しぶりだね。

坂田:はい。だけど、なんか全然で…(笑)。

北澤から坂田へ

北澤:ライブ(「僕たちのコント」)でも聞くんだけど、100本コントやったときに1番滑ったネタが聞きたい! どんぐらい滑ったのか、なんのネタだったのか…だって、1回しかやってないネタとかもあるでしょ?

坂田:はい。めちゃめちゃありますね! “質屋”っていうネタを作ったんすけど、ジグザグジギー・池田さんに審査員として来てもらってたんすけど、最後わざわざ来てもらってたし、トークの時間も作ってたんすけど…そのネタを10分以上やっちゃって、トーク時間が1分しかなかったんすよ。

北澤:(爆笑)

坂田:さすがに池田さんも「ふざけんなよ! あんな長いネタを!!!(笑)」って。もう、全然ウケなくって、0笑いで…。僕が顔を白塗りにして、笑うセールスマンみたいな恰好をして

北澤:(爆笑)迷ってんなー!(笑)

坂田:本当、そうだったんすよ(笑)。んで、信清が盗んだ財布を質屋に持ってくるっていう設定で。

北澤:あ~なるほどね。

坂田:で、僕は悪い奴をこらしめるための質屋っていう感じで…。(続きは当日のお楽しみ!)

北澤:(笑)そんなことネタもしてたんだね。それは100本コントの前半? 初期くらい?

坂田:それが…前半の方っすね! 10月とか11月で。

北澤:まだ、全然ノウハウを掴めてないときね。

坂田:そうっすね…。もう、本当に滑り過ぎて衣装とか小道具とかのお金込みでヤバいな…って。(笑)年末によしもと主催でやってた「ベストネタ・ワーストワングランプリ」っていうライブがあって、そこの“ワースト”にノミネートされて。

北澤:(爆笑)

坂田:んで…“優勝”しましたよ!!!

二人:(爆笑)

北澤:すごいね!(笑)なんか、逆にすごいよ!!!

坂田:あ、はい(笑)。だから、この100本ネタ始めて1位取ってるんすよ。

北澤:…そうだね。1位取ってるよ!

坂田:熱量と努力の割に全然合ってないんよね。こんなに全力でやってんのに。

北澤:でも、本当にすごいよ? 真似できないし。

坂田:でもね、本当に“ベストネタ”の方はめちゃくちゃお客さんも盛り上がっててめちゃめちゃ良いライブだったんすよ! ただ、ワーストはいじろうとして来てる奴と…。

北澤:まぁ、そりゃあね(笑)。

坂田:もう、ネタもマッジでおもろくないんで…変な笑いが起きて、最悪な空気だったんすよ。

北澤:…だろうね。

坂田:最後、社員さん達にちょっとキレるっていう…。俺たちの愛したネタなのにって。

二人:(爆笑)

北澤:ワーストネタかぁ~…。ま、ちょっと観たいよね。

坂田:ま、でも“1位”は取れてるんで!!!

北澤:映像で観たいな。あ、当日映像があれば、みんなで止めて観たりできたら、ね?

坂田:データが残っていたらって感じですね。あるかわかんないんで。クソおもろくないネタなんで…ね?(笑)あ! あと、リズムネタも作ったんすよ! 『真ん中クラブ』っていう。…コレが、マジでヤバすぎる。1回だけやったんですけど。

北澤:(爆笑)

坂田:空手着を着て「セイ! セイ! 真ん中クラブ! 俺たち世の中すべての真ん中ツキます!」って…。

二人:(爆笑)

坂田:あ~もうコレなんつってたっけな? …もう、ネタも忘れるくらい本当に(笑)。リズムとシステムはマジいいけど、中身はクソつまんねえって。

北澤:(笑)その中でも改良したら良くなるネタもたくさんありそうだよね?

坂田:そうっすね! たくさんありそうっすね!

※「真ん中クラブ」の続きは当日会場で!?

坂田から北澤へ

坂田:北澤さんってネタはめちゃくちゃ面白いっていうのはまずあって、それを上回るくらいの“人徳”がマジめちゃめちゃスゴイって思ってて。同じ事務所の先輩後輩からも他事務所の芸人からも愛されてるじゃないっすか。…北澤さん、BARとかやったらどうっすか?憩いの場みたいな場を作って欲しいっすね。

北澤:来なくない? それ。(笑)

坂田:いや、クラウドファンディングで“海外の猫を見たい”って北澤さんがしたら余裕で100万くらいは集まるんじゃないっすか?

北澤:え!? 猫?(笑)

坂田:おもしろ込みで、日記とかにして…。

北澤:どうだろね?(笑)いつか…いや、やんないな。(笑)

僕たちのコント

坂田:もう、キングオブコントの話もできますよね?

北澤:できる、できる! 完全に終わった後だからね。キングオブコントどうだった? とか今までのキングオブコントのネタで1本選ぶならこのネタとかね。そうゆう話もできたらいいな、って。だって、今年の話ばっかだったら真剣な話になりすぎるからさ。

坂田:あ~そうですね。歴代の話とかできたらすごくいいっすね!

北澤:もう、今年のコントの話は9/21でお終い! 来年をどうするか、の話になるだろうね。…来年は200本!?(笑)

坂田:いや…。200本ってマジでみんなが言ってくるんすよ。

北澤:マジでやめた方がいいよ!

坂田:本当に…もう、物理的にも無理っすね。

北澤:無理、無理、無理!!!

坂田:だって、200本捨ての可能性もあって…。ライブ数も間に合わないし。

北澤:月一回の単独の方がいいんじゃない?

坂田:いや、本当に…。

北澤:でも、こんだけサンシャインって“青春”ってテーマあるからバキバキの単独とかは観たいな。

坂田:そうっすね。好きに単独したいっすね! 賞レースとか関係なく。

北澤:そうゆう時の方が筋も通ってるし、いいネタができるかもしれないしね。ネタとしてのブレもなくなるだろうし。

坂田:マジ、それが1番なんすよね。単独でやったネタおもろくて、それを賞レースでできるって。

北澤:もしかしたら、坂田くんはそういう方があってるのかもよ?

坂田:来年に向けて、またいろいろ動き始めますわ!!!

アフタートーク

北澤:ゲストも誰を呼ぼっか…。

坂田:ただ、マジでいい夜になることは間違いないっすね! オールナイトだし、めちゃめちゃ呑んでやろっと!!! 使いもんにならないくらいに!!!

北澤:ゲスト…ちゃんとした人を呼ぼっと!

二人:(爆笑)

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