フェンシング大分少年女子 昨年の5位以上が最低限のノルマ

 茨城国体に臨むフェンシング少年女子は昨年と同じメンバー。橋本結(大分豊府高3年)と森陽奈子(同2年)、岡田花鈴(別府翔青高2年)の3人だ。昨年は5位入賞。今年はそれ以上の成績を狙う。橋本は「2年間一緒に遠征などで力をつけた。団結力は強く、いいチームになった」と手応えを感じている。

 3人は社会人や大学生など国内ランキング100位以内の選手が出場する「第72回全日本フェンシング選手権大会(個人戦)」(21日開幕、東京都)に出場。エペに出場した森とフルーレに出場した岡田が予選ラウンドを突破した。決勝トーナメントは共に1回戦で敗れたが、収穫と課題を手にした。

 中学3年時から全日本選手権に出場する森は、大舞台で萎縮することなく堂々とした立ち居振る舞いで勝ち上がった。決勝トーナメントの序盤は互角の勝負に持ち込みリードする展開もあった。「リードされたときに焦ってしまい、自分の得意な形に持っていけなかった」と、3セットまで持ち込んだが一気にリードを広げられた。「予選リーグ突破は最低限の目標で、スーパーシード(上位8位)と対戦するまで勝ちたかった。勝負どころでの駆け引きなど一つ一つがキャリアの差だと感じた。本当に悔しい」と悔し涙を流した。この負けん気こそが森の原動力だ。国体では悔しさをバネにひと回り成長した姿を見せてくれそうだ。

全日本選手権で収穫と課題を手にした森陽奈子

 昨年の全日本選手権、ギリギリで予選を突破した岡田。この1年間で重点を置いてきたのはフィジカル強化とフットワークだ。「この大会に出ると自分の課題が見つかる。体力を一から鍛えたことで、試合展開を冷静に運べるようになった。これまでの積み重ねは無駄ではなかった」と成長を感じたようだ。決勝トーナメントでは力負けしたが、気持ちを切り替え国体での活躍を誓った。「国体では団体戦の戦い方をしたい。1人が負けても残りの2人でカバーすればいいし、チームとして戦って3位以上を目指したい」

国体での活躍を誓った岡田花鈴

(柚野真也)

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