裏金3600万円超に 三浦マラソン使途不明金

三浦市役所

 三浦市などが主催する三浦国際市民マラソンの実行委員会事務局で発覚した使途不明金問題で、市は25日、これまでの調査の結果、実行委の元事務局長=業務上横領の罪で公判中=が捻出した裏金は約3610万円だった、と明らかにした。市は6月の市議会第2回定例会の調査特別委員会で「約2740万円」としたが、さらに約870万円増えた。

 同日開かれた市議会第3回定例会の調査特別委で、市が報告した。

 市は7月、「捜査に支障を来す」との理由で中断していた市外部の関係者への聞き取りを再開。これまで調査が進んでいなかった2008~12年度について確認した結果、裏金捻出を新たに37回確認したという。

 一方で、元事務局長が申請した経費のうち、使途不明金などが調べ切れておらず、裏金の総額や市や実行委の損害額がさらに膨らむ可能性があるという。

 また市は「市不祥事再発防止策検討委員会」を立ち上げ、8月に初会合を開いたことも報告した。副市長と部長級5人の計6人で構成し、本年度中に再発防止策をまとめることを目指すとした。

 元事務局長はマラソンの事業費計約120万円を着服したとして業務上横領の罪で起訴された。今月12日に横浜地裁横須賀支部で開かれた初公判で、元事務局長は起訴内容を否認し、弁護側は無罪を主張した。

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