BIMのその先を目指して・109/樋口一希/福井コンピュータのクラウドサービス

©日刊建設工業新聞社

福井コンピュータは、建設工事に関連するデータを時間軸と位置情報によって管理し、持続的なインフラマネジメントを支援するデータ共有クラウドサービス「CIMPHONY Plus」の市場提供を24日から開始した。このサービスによって国土地理院が提供する「地理院地図」などを利用し、クラウド上に3次元地図を表現、地図上で工事現場データの管理・共有が実現する。

□〈1〉現場プラットフォーム〈2〉Standardプラン〈3〉Professionalプラン-の3機能から構成□

「現場プラットフォーム」は、国土地理院が提供する「地理院地図」や「標高タイル」、またはOSM財団(※)が運営する「OpenStreetMap」を利用してクラウド上でデータ管理のプラットフォームとなる3次元地図を表現する。

3次元地図上においてさまざまな工事現場データを時間軸と位置情報で管理することで、受発注者間や関連業者間において一連の工事状況の見える化を実現する。

「Standardプラン」の現場写真データ(電子小黒板)運用サービスでは、撮影日時や撮影位置情報を含んだ現場写真データを3次元地図上に配置・保管することで、工事の進捗(しんちょく)に応じた現場写真の管理が可能となる。福井コンピュータが提供する電子小黒板対応スマホアプリ「どこでも写真管理 Plus」および土木施工管理システム「EX-TREND武蔵(写真管理)」との連携機能を備えており、高効率な現場写真管理が実現する。加えて写真データ以外にもさまざまなドキュメントを3次元地図上に配置・保管することができる。

「Professionalプラン」については、「3Dデータ(設計・点群)運用サービス」を2020年1月ごろ開始の予定だ。レーザースキャナーなどで得た3次元点群データやICT施工で用いる3次元設計データなどを、3次元地図上に配置・保管することで、工事の進捗に応じた計測や設計、出来形状況などを立体的にシミュレーションする。福井コンピュータの3D点群処理システム「TREND-POINT」との連携機能を備え、クライアントアプリケーションとクラウド間のシームレスな点群データの連携を実現している。アプリケーション等で作成した設計データを配置できるので、特別なツールがなくてもWEBブラウザーのみで点群や設計データを3次元地図上に重ねて表示できる。

□持続的なインフラマネジメントを支援するデータ流通基盤として広く運用されるのが目標□

データ共有クラウドサービス「CIMPHONY Plus」を使用することで、具体的には現場写真データや現場の3次元データ(設計データ・点群データ)を時間軸と位置情報で管理し、受発注者間や関連業者間において一連の工事状況の見える化を実現するが、将来的には持続的なインフラマネジメントを支援するデータ流通基盤として広く運用されることを目標としている。

24日から提供が始まったのは「Standardプラン:現場写真データ(電子小黒板)運用サービス」となり、20年1月ごろからは「Professionalプラン:3Dデータ(設計・点群データ)運用サービス」の提供が始まる。

対応ブラウザーは、Google Chrome 9以降、Microsoft Edge、Safari 8以降、Mozilla Firefox 4以降で、いずれも右記ブラウザーの公式最新バージョン推奨(19年8月現在)となっている。価格は、Standardプランが年間3万6000円(税抜き)。

※OSM財団(OpenStreetMap Foundation)=イングランドとウェールズで登録された非公開有限責任保証会社。自由に再利用可能な地理空間データの開発・サポートを掲げており、OpenStreetMapの運営に大きく関与している。

〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

「CIMPHONY Plus」概念図