広島の中心選手が加入した2013年ドラフト 12球団ドラフト“当たり年”を探る

広島・大瀬良大地【写真:荒川祐史】

広島の2013年ドラフトは大瀬良、九里、田中らが入団

 10月17日に迫ってきた「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」。都内のホテルで行われるプロ野球界の一大イベントは、各球団にとって来季以降、そして3年、5年後のチーム編成に大きく関わってくるだけに、是が非でも有望な若手をチームに招き入れたいところだろう。

 数年後のチーム作りを左右することになるドラフト。毎年、各球団は5人から多くて10人ほどの若手選手を指名する。ただ、それが結果的に“当たった”かどうかは、数年後になってみないと分からない。そこで過去10年のドラフトを振り返り、各球団の“当たり年”を探ってみたい。

 今回は4年連続でのセ・リーグ制覇を逃し、目下3位を争っている広島だ。

 昨年のドラフトでは4球団競合の末に小園海斗内野手を獲得し、小園はシーズン終盤、田中に代わって遊撃手として多くスタメン出場した。2位の島内颯太郎投手も、1年目から25試合に登板して1軍の戦力となった。その広島の過去10年で“当たり年”となっているのは、2013年だろう。

【広島の2013年ドラフト】
1 大瀬良大地 26試合11勝9敗0S0H 防3.53
2 九里亜蓮 27試合8勝8敗0S3H 防3.51
3 田中広輔 97試合311打数60安3本27点 .193
4 西原圭大(→2016年自由契約)
5 中村祐太 2試合0勝0敗0S0H 防12.71

 ドラフト1位で入団した大瀬良は今季も大黒柱として11勝をマークし、3年連続2桁勝利を達成。成績自体は昨季より下降しているが、いまや広島のエースである。2位の九里もここまで8勝をマーク。先発、救援と配置転換がありながら、ほぼ1年間、1軍で台所を支えてきた。

 3位の田中は今季は大不振に陥った。昨季まで不動のリードオフマンとしてリーグ3連覇を支えてきたが、今季は打率.193。ついに2軍降格となり、8月末には右膝の手術を受けた。それでも、これまでの働きは十分なもの。中村祐は今季2試合の登板に終わっている。

 2014年では野間や薮田、2015年は西川、2016年は床田と着実に1軍の戦力が出てきているが、上位の3人がチームの中心選手に成長した2013年組は近年のドラフトでも大きな成果を上げていると言えるだろう。

 ちなみに、広島のドラフトでは2006年の高校生ドラフトで前田健太(現ドジャース)、會澤翼が、2007年には高校生ドラフトで安部友裕、丸佳浩(現巨人)、大学生・社会人ドラフトで小窪哲也、松山竜平が入団しており、こちらも“当たり年”であった。(Full-Count編集部)

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