消費増税で駆け込み需要 スーパーや家電店、売り上げ増

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10月1日の消費税率アップを知らせる店内ポスター(26日、和歌山県田辺市新庄町で)

 10月からの消費税増税を前に、和歌山県田辺地方の店舗では駆け込みで買いだめをする客が目立ち始めた。各店では、増税前最後の週末に入荷を増やすなど対応に追われている。

 田辺市宝来町のダイエー田辺ショッピングセンター店では20日ごろから客足が伸び、例年同時期に比べて日用品の売り上げが30%増という。

 店の玄関先では「まとめ買いするなら今がチャンス」と示した案内板でアピール。洗剤やトイレットペーパーなどの日用品やビールを陳列し、来店客のまとめ買いに対応している。

 29、30日には「感謝デー」としてセールを実施する。同店の岡田和也営業課長(39)は「最後の駆け込みに期待したい」と話している。

 同市新庄町の家電量販店「ジョーシン田辺店」では、9月に入ってから来店客が大幅に増加。売り上げも好調で特にエアコンや冷蔵庫といった大型家電、パソコンなどの売れ行きは昨年同時期と比べて2倍近いという。

 同店は9月中の注文のうち、12月末までに納品できる商品なら増税前の価格で販売する。各メーカーが駆け込み需要を見越して商品管理をしていたこともあり、店頭は現時点で「品薄で困る」といった状況ではないという。

 玉井鉄也店長(46)は「店側から増税前のアピールに力を入れるというよりは、お客さまの方が関心が高いという印象。店内が混み合って対応をお待たせすることも多くなっている」と話す。

 同市片町の「靴のクスモト」でも9月中旬以降、売り上げが例年同時期に比べて伸びているという。「増税前の買い時」として25日から5日間、「オール商品10%オフ」とうたったセールを開催中。楠本力専務(53)は「これまで毎月10%オフのセールを開催。10月以降も毎月1、2回開催したい。たまたまだが消費税分を還元することになる」と話している。

 一方、減税措置などで駆け込み需要の実感がない事業所もある。

 同市東山1丁目の自動車ディーラー「田辺ダイハツ販売」の担当者は「消費税率が8%になった2014年の時は駆け込みによる需要を実感したが、今回は予想していたほどの大きな波はなかった」と話す。9月の販売台数は例年に比べて若干増えたが、7月に新型車を発売したこともあり、駆け込みの効果が見えにくかったという。車種によっては「環境性能割」が適用されるなど、増税後も価格があまり上がらないさまざまな要因があることから、駆け込み需要が鈍ったのではないかとみている。