改装で品ぞろえ拡充 県内スポーツ量販店アウトドアに商機

野外でコーヒーを入れる道具をまとめたコーナー=スーパースポーツゼビオアピタ富山東店

 アウトドア市場の拡大を商機と捉え、県内のスポーツ用品店で売り場の改装が相次いでいる。デザイン性に優れた機能性ウエアや1人で楽しむソロキャンプ用品の売れ行きが良く、品ぞろえを強化するのが狙いだ。秋の行楽シーズンを迎え、さらなる需要取り込みを目指している。

 スーパースポーツゼビオアピタ富山東店(富山市上冨居)は8月、首都圏で人気のアウトドア専門店「エルブレス」の商品を扱うコーナーを開設。山歩きを楽しむトレッキング愛好者の需要を見込んだ改装で、人気ブランドの機能性ウエアに加え、タオルやポーチなどの小物を充実させた。

 キャンプ用品は小型のケトルや焚き火台、1人用テントが人気。野外でコーヒーを味わうことが定番スタイルの一つになっており、必要なアイテムをまとめたコーナーを用意する。担当者は「自然の中で、非日常なコーヒータイムを楽しむ人が増えている」と話す。

 矢野経済研究所(東京)の調査によると、2018年の国内のアウトドア市場は前年比7.5%の5007億7千万円。若年からシニアに至るまで幅広い世代でキャンプ人気が続いている。アウトドアブランドのウエアやシューズを街歩きや通勤通学で利用する動きも定着し、市場は拡大傾向にあるという。

 太陽スポーツ(本社・魚津市上村木)は10月5日、ランプジャック掛尾店(富山市二口町)をリニューアルオープンする。暖冬の影響でウインタースポーツ市場が伸び悩む中、通年展開できるアウトドア用品を充実させる。

 普段着にアウトドアブランドを取り入れるファッションスタイルが流行していることから、女性人気のブランド「チャムス」の限定品を入荷したり、ゴールドウインの主力ブランド「ザ・ノース・フェイス」の販売を強化したりする。上田良雄社長は「普通のアパレルブランドより防寒性や耐久性に優れている。本物でありながら、普段使いできる格好良さが支持を集めている」と話した。

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