世界陸上ドーハ2019女子マラソン決勝は日本時間の2019年9月28日(土)に行われた。スタート時刻は現地時間で深夜0時のミッドナイトマラソン。日本からは池満彩乃、中野円花、谷本観月の3選手が挑んだ。世界記録に最も近いR.チェプンゲティッチや前回王者R.チェリモ、ベテランのE.キプラガトら実力者を中心にレースが進む。
日本人選手は序盤は集団の中盤でじっと耐えるレースが続く。5kmの通過は40位、メダルおよび入賞は厳しいと思われた。しかし厳しいコンディションの中、途中棄権者が続出。先頭集団を走っていた選手の中にも力尽き大幅にペースを落とす選手が多い中、谷本は自分のペースを守り落ちてくる選手を次々と抜いていく。入賞ラインの8位、さらに一人を抜き7位浮上してからは、最後の5kmは6位のグロナ―の背中を必死に追った。最後抜ききることはできなかったものの、日本勢2大会ぶりの入賞となる、7位フィニッシュの素晴らしい走りを見せた。
5km通過
1周7キロのコースを6周、折り返し地点が多くある特殊なコースの今大会。気温がまだまだ高いなか各選手様子を見合い、ゴール予想タイムが2時間34分の超スローペースでレースが進む。日本人選手は固まって集団の真ん中で様子を伺う。3kmあたりからケニア、エチオピア勢がやや飛び出しレースを作り始め、集団が割れ始める。5km通過タイムは18:21で、日本人3選手は30秒遅れの18:51あたりで通過した。
10km通過
ケニアとエチオピア勢がレースを引っ張り、先頭集団が徐々に絞られていく。給水のたびにペースアップするサバイバルレースのような展開の中、R.チェプンゲティッチが一気に飛び出す。他の選手が全くついていけないハイペースで独走体制を築く。日本人3選手は1分ちょっと遅れての通過。先頭集団からは離されているものの、5km地点から順位を上げている。
15km通過
独創していたR.チェプンゲティッチに各選手が追いつき、再び先頭集団を作り出す。深夜とは言え厳しいコンディションの中、途中棄権選手が増えるサバイバルレースに。東京マラソンを制した実力者、エチオピアのアガもリタイアする厳しいレースに。日本人選手は変わらず3人でレースを進め、さらに順位を上げている。
20km通過
引き続き先頭はR.チェプンゲティッチら5人の集団でレースを進めている。途中棄権者が7人に達する中、日本人3選手はじわじわと順位を上げている。日本人トップは谷本で、ついに14位まで順位を上げてきた。中野も17位まで浮上。後半の展開に期待したい。
25km通過
先頭集団は4人に。R.チェリモ、R.チェプンゲティッチ、H.ジョハネス、E.キプラガトが横一線でレースを進めている。V.ジェプケショやD.モコニンといった実力者が力尽き、大幅にペースを落としている。日本人選手は谷本が落ちてくる選手を次々と抜き、ついに13位まで順位を上げている。
30km通過
深夜2時に達するミッドナイトマラソン、日本の谷本が驚異の追い上げを見せている。30km通過時点で10位まで順位を上げる。1km3分40秒ほどで走る谷本に対し、その前の選手は1km4分ほどまで落ちており、入賞が十分に見えてきた。
【最終結果】
1 R.チェプンゲティッチ 2:32:43
2 R.チェリモ 2:33:46
3 H.ジョハネス 2:34:15
4 E.キプラガト 2:35:36
5 V.マズロナク 2:36:21
6 S.カミドワ 2:38:44
7 谷本観月 2:39:09
8 キムジヒョン 2:41:24
9 L.テシアー 2:42:03
10 チョウノク 2:42:23
11 中野円花 2:42:39
12 D.モコニン 2:43:19
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