深夜営業、いつ10%? ファミレスやタクシー、対応さまざま 消費増税で県内

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肥後交通グループに置かれたタクシー運賃改定を知らせるチラシ=熊本市中央区

 10月1日の消費税率引き上げが迫ってきた。気掛かりなのは9月30日夜から日付をまたいで営業をする店などがいつ税率を切り替えるか。夜通し走るタクシーや深夜営業をしている店舗に聞くと、対応はさまざまだ。

 熊本国税局によると、消費税が課税されるのは店が客に商品を引き渡したり、サービスを提供したりして売り上げが発生した時。合理的な計上であれば、どの時点で税率を上げるか事業者に委ねているという。

 県タクシー協会によると、10月1日午前0時以降のメーターの設定変更は各社によって異なる。このため1日未明から早朝にかけて一時的に8%と10%の車両が混在しそうだ。

 県内でタクシー会社6社を経営する肥後交通グループ(熊本市)によると、9月30日中に乗車し、下車時に日付が変わっていても8%のまま。日付が変わった瞬間に税率が変わることはない。

 同市のグループ会社の場合、10月1日午前6時に出庫する車両から10%を適用。9月30日午後5時から翌午前7時に終える夜勤帯の車両は8%で通す。二つのシフトが重なる1日午前6~7時に8%と10%の車両が混在する予定で、若宮敦雄営業課長(55)は「その時間帯は熊本市内でそれぞれ10台ほどが走ることになりそうだ」。

 県内のタクシー事業者は今回の消費増税に合わせて初乗り区間の短縮なども予定しており、同社はそちらの周知にも余念がない。

 宿泊施設はいつ切り替わるのか。県旅館ホテル生活衛生同業組合は「10月1日のチェックアウトまでが8%」と説明。過去の増税時と同様の対応という。

 ファミリーレストランの「ジョイフル」や「ガスト」は日付が変わる前後、店内にいる客にそれまでの分を支払ってもらうなどの対応を取り、その後は10%を適用する。

 コンビニ最大手の「セブン-イレブン」は9月30日中に最初の商品をレジで読み込んだ人までが8%。「デイリーヤマザキ」は日付が変わる前後にレジを締めるタイミングで税率を変える。

 スナックや居酒屋などが加盟する県社交飲食業生活衛生同業組合は、日をまたいで飲食した場合の対応について「指針などないが、客から不満が出る可能性があるので大半がその日は8%を適用するとみられる」と話す。

 居酒屋「肥後の海賊 前川水軍」などを展開するジョー・スマイル(熊本市)も同様。レジ設定担当の森川和広さん(47)は「時間を気にすることなく、来店してほしい」と呼び掛ける。

 カラオケボックス「カラオケ館」も1日早朝の営業終了時まで8%。こちらも心置きなく歌えそうだ。

 一方、輸送のため首都圏に比べ店頭に並ぶタイミングが遅くなることの多い書籍はどうか。蔦屋書店熊本三年坂(同市)によると、首都圏で9月30日に発売された雑誌でも県内に10月1日以降に届けば10%になるという。(前田晃志、丸山伸太郎、中原功一朗)

(2019年9月29日付 熊本日日新聞朝刊掲載)