まちづくりに知恵絞る 高岡で建築学ぶ高校・大学生

他のチームのアイデアを見る参加者

 建築を学ぶ県内の高校生、大学生が設計を通じてまちづくりを考えるイベント「ONEワク」が29日、高岡工芸高校で開かれた。実在する無人駅を題材に、地域の活性化や利便性の向上につながる改修のアイデアを発表した。

 富山大の芸術文化学部と都市デザイン学部、富山工業高、高岡工芸高から計36人が参加。10チームに分かれ、富山地方鉄道の越中三郷、上堀、布市、大庄(富山市)、稚子塚(立山町)の五つの無人駅が抱える課題の解決策を考えた。

 各チームは各駅の利用状況や行政による振興策を事前に学んだ後、現地を訪れて周辺の環境を調べたり、住民の意見を聞いたりしてアイデアをまとめた。

 発表会では、上堀駅の旧駅員事務所を農産物直売所に改築したり、大庄駅の廃線に退役車両を置き、食堂や図書館に再利用したりする案が出た。稚子塚駅のホーム下に車両の見学スペースやギャラリーを設ける提案もあった。

 イベントは次世代の建築家の育成を目指して、日本建築家協会北陸支部富山地域会(水野敦会長)が企画。アイデアは富山地鉄と富山市に報告する。

© 株式会社北日本新聞社