「奪った命無駄にしない」駆除の獣肉活用へ 猟師が処理施設準備

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捕獲獣をつるす小型クレーンや冷蔵庫を備えたジビエの解体処理施設の外観(舞鶴市西方寺)

 深刻な農作物被害をもたらす獣害への対策や捕獲されたシカやイノシシの有効活用を目指し、京都府舞鶴市西方寺の猟師清水祐輔さん(34)が獣肉の解体処理施設を設置する準備を進めている。30日までクラウドファンディングを実施し、資金協力を呼び掛けている。

 清水さんは、約6年前に狩猟免許を取得。福知山市の猟師から肉のさばき方を学び、冬の狩猟期間にわな猟をして自家消費してきた。2年前に移住した舞鶴市でシカやイノシシが田畑の作物を食い荒らす被害を目の当たりにし、施設の建設を思い立った。

 自宅近くの空き家(木造平屋建て)を増改築。保健所から食肉処理業と販売業の許可を得て11月15日からの猟期に合わせ稼働し、府内を中心に販売する。舞鶴市によると、ジビエの処理施設は市内では初という。

 同市は4~10月の有害鳥獣捕獲期間に捕獲された個体の処分方法を、焼却か埋設に限っている。清水さんは来年度以降、同期間に捕獲された個体もジビエに活用できるよう、市に要望している。

 施設を安定的に稼働するため、近隣農家に狩猟免許を取ってもらい、田畑の隅に仕掛けたおりやわなで捕獲された獣を引き取って買い取るシステムも計画している。

 クラウドファンディングでは、建設費のうち、府と市の補助金でまかないきれない150万円を集める。返礼として、ジビエや狩猟体験などを用意する。清水さんは「奪った命をできるだけ無駄にせず、農業被害も軽減させたい」と話す。

 詳細はホームページhttp://kwanzanjittoku.com/crowdfunding/(大西成美)