「寺を身近に」亡き住職の願い 大分市の専徳寺でマンドリン演奏会【大分県】

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演奏する大分大学OBマンドリンアンサンブルのメンバー=大分市宮苑の専徳寺
マンドリンの音色に聞き入る門徒ら

 大分市宮苑の専徳寺で22日、マンドリンのミニ演奏会があった。坊守の田村理恵子さん(65)と次女尚美さん(33)が「寺の存在を身近に感じてもらおう」と2年ぶりに開催。時代の流れで寺を取り巻く環境が変わり、こうした企画は3年前に急逝した住職文敏さん=享年69=の願いでもあった。住職代行として寺を守る理恵子さんは「夫も喜んでくれていると思う」と感慨深げだった。

 演奏会は本堂であり、門徒ら約40人が集まった。尚美さんが所属する大分大OBマンドリンアンサンブルの仲間が協力。尚美さんら6人が尺八なども交えて、テレビドラマの主題歌の「365日の紙飛行機」や唱歌「ふるさと」など8曲を披露した。

 弦楽器が奏でるなじみのある曲に、門徒らは一緒に口ずさんだり、体でリズムを取ったりして聞き入った。総代長の泥谷孝彦さん(73)=野田=は「生演奏が命の洗濯になった。いつもはお経を聞く空間で音楽に浸るのもいいものですね」と満喫した様子だった。

 文敏さんは生前、「葬儀や仏事だけでなく、普段からもっと気軽に寺に人が集まるようになれば」と話し、フラダンスの発表会をしたこともあったという。マンドリン演奏会は2年前に始め、昨年は台風で中止になっていた。理恵子さんは「これからも、皆さんに元気になってもらえるようなことを発信できたら」と話していた。