茨城ゆめ国体・ソフトボール少年男女 ベスト8

【少年女子】2ランを放つ西田(九州文化学園高)(左)、喜びを爆発させる小笹(大村工高、中央)

 第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」第2日は29日、茨城県内各地で18競技と特別競技の高校野球が行われ、県勢は団体、個人ともに入賞確定、上位入賞が相次いだ。
 団体は期待のソフトボール勢が活躍。成年男子、少年男女の出場3種別すべてが準々決勝に進んだ。

◎“稼ぎ頭”そろって奮闘

 「チーム長崎」の稼ぎ頭、ソフトボールの少年男女がそろって8強入りを果たした。男子は延長八回タイブレークの末に競り勝ち、女子は五回コールドの大勝。男子の山口監督(大村工高教)は「気持ちが入っていた」、女子の溝口監督(長崎商高教)は「よく準備してピークを持ってきてくれた」と価値ある1勝に及第点を与えた。
 男子は0-2の五回2死二塁から、小笹(大村工高)が同点2ラン。ファウルで粘り続け、フルカウントから「そこだけをはっていた」と外角のライズボールを逆方向の左へ運んだ。勝負強い主将の一発が、劣勢だったチームを奮い立たせた。
 無死二塁制の八回はクリーンアップの強攻が当たった。先頭宮嵜(同)がしぶとく右前に落とすと、投げても存在感を放ったエース迎(同)の左前2点打などで勝ち越した。7年ぶりの頂点、大村工高の春夏日本一と合わせた“3冠”に向けて、小笹は「この1勝は大きい」と声を弾ませた。
 女子は初回に池田(九州文化学園高)の内野安打と盗塁を生かして先制すると、二回に打線が爆発して一挙7得点。代打平石(長崎商高)が3点三塁打、西田(九州文化学園高)と前田(同)の中軸は連続アーチを放った。西田が「流れを渡したくなかった」と振り返った通りに、全員がその思いを共有して序盤で試合の大勢を決めた。
 普段はライバルの各校の主力が力を合わせ“単独チーム”となってつかんだ全国8強。平石は「すごくいい状態でまとまっている。次もみんなでつないで1点をものにしたい」と自信を深めた様子だった。

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