10日から「みかわち陶器市」 27の窯元や商社 3~5割引き販売

「三川内焼の表現に触れて」と呼び掛ける実行委のメンバー=佐世保市役所

 佐世保市の伝統工芸品、三川内焼が一堂に集まる恒例の「みかわち陶器市」(実行委主催)が10~14日の5日間、三川内本町の三川内焼伝統産業会館前で開かれる。期間中は食器などを割安で販売。高い技術を持った職人の作品に触れられる「名工展」や、箸置きが入ったカプセルが出てくる「三川内焼ガチャガチャ」など多彩な催しで来場者を出迎える。
 27の窯元や商社が出店。通常の3~5割引きで販売する。
 会館内の三川内焼美術館で開く名工展では、陶器に絵を染め付ける「陶画工」として、日本画の高い技術を駆使して活躍した故中里恒光氏の作品18点を展示する予定。液体状の土を筆で塗り重ねて立体感を出す「置上」という技法で2羽のクジャクを描いた花瓶など、遺族が守り伝えてきた作品を鑑賞できる。
 ガチャガチャは初めての企画で限定100個。1回500円で三川内焼の箸置きを手に入れることができる。カプセルのうち10個は「窯元賞」としてマグカップや湯飲みなどと交換できる引換券が入っている。
 500種類の豆皿を展示販売する豆皿展や絵付け体験(1500円)などもある。市役所で開いた会見で実行委の中里月度務(なかざとつとむ)委員は「筆の運び方や余白の使い方など三川内焼の表現に触れてほしい」と呼び掛けた。

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