エンゼルスがオースマス監督を解任 後任は前カブス監督のマドンか

日本時間10月1日、大谷翔平が所属するエンゼルスは、ブラッド・オースマス監督を今季限りで解任することを発表した。マイク・ソーシアが監督を務めた2000~2018年の19シーズンでは、88敗が最多だったエンゼルスだが、今季は1999年以来20年ぶりとなるシーズン90敗。オースマスは契約をあと2年残しているが、ビリー・エプラーGMは「別の方向に進むことが必要であると考え、解任することを決めた」と語り、オースマスの解任を決断した。

今季のエンゼルスは、タイラー・スキャッグスの急死や主力選手の相次ぐ故障離脱などにより、極めて難しい戦いを強いられた。故障離脱することなくシーズンを過ごしたのは、コール・カルフーン、デービッド・フレッチャー、アルバート・プーホルス、タイ・バットリー、ハンセル・ロブレスなど、ほんの一握りの選手だけだった。

エンゼルスがオースマスの解任を決断したのは、カブスの監督を今季限りで退任することが決まったジョー・マドンを、エンゼルスに復帰させたい意向があるものと見られている。マドンは2006年にレイズ(当時デビルレイズ)の監督に就任するまで31年間にわたってエンゼルスでコーチを務め、1996年と1999年には暫定監督としてエンゼルスを率いた経験もある。エンゼルスがマドンを新監督の第1候補と考えるのは、自然なことであると言えるだろう。固定観念にとらわれない独創的な采配に定評のあるマドンがエンゼルスの監督に就任すれば、来季から「二刀流」を再開する予定の大谷の起用法にも少なからず影響を与えることになりそうだ。

なお、今オフのエンゼルスは、投手の補強を最優先課題としてトレードやフリーエージェント市場での補強に臨むことになると見られている。今季の先発防御率は、ロッキーズ(5.87)の次いでメジャーワースト2位の5.64となっており、特に先発投手の補強は急務。フリーエージェント市場の目玉であるゲリット・コール(アストロズ)の獲得レースに参戦する可能性もありそうだ。

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