岩手公園PFI 樹木伐採を21年度以降に先送り 盛岡市、文化庁指摘で転換

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市の対応について批判が相次いだ盛岡城跡整備委員会

 盛岡市が岩手公園(盛岡城跡公園)に民間資金活用による社会資本整備(PFI)の手法で商業施設を整備する計画「岩手公園PFI」に絡み、市は30日、施設を整備する芝生広場の隣接地での樹木伐採を2021年度以降に先送りすると明らかにした。文化庁が史跡管理の補助金の交付に難色を示していることを受けて方針を転換した。

 市は補助金を得て、芝生広場の隣接地で眺望を阻む樹木の伐採を20年度に予定したが、文化庁は商業施設の整備と、眺望の確保を目指す盛岡城跡整備基本計画との矛盾を指摘していた。

 市は30日開催した史跡の保存や利活用を担う盛岡城跡整備委員会で事情を説明した。市公園みどり課は、文化庁と協議を継続した上で「商業施設整備と整備基本計画との整合性を図っていきたい」と説明した。

 ある委員は「文化庁からストップが掛かるとは衝撃的だ」と市の対応を批判。また、4月に岩手公園PFIが公表されてから整備委員会の開催は今回初めてで「芝生広場には遺構が埋まっている。開発決定前に調査すべきだった」「基本計画を覆す事業案はおかしい」「デザインに市民の意見が反映される余地はあるのか」との不満が噴出した。

 委員長を務める日本城郭研究センターの田中哲雄名誉館長は「基本計画について今まで長い時間をかけた話し合いが無駄になる。施設は計画に合わせたものを作るべきだ」と話した。