パブコメ、3日締め切り 政府のIR基本方針案

IRの整備に関する基本方針案について政府にヒアリングする野党議員ら=9月30日、国会内

 政府が公表したカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の整備に関する基本方針案への意見募集(パブリックコメント)が3日、締め切りを迎える。立地区域の選定基準などを盛り込んだ基本方針の策定は、IR開業に向けたプロセスの一環。一部野党は「国民への説明が不十分」と反発しており、意見募集の期間延長や市民向け説明会の開催を求めている。

 方針案では、立地区域の選定基準として「経済、社会的効果」など5項目を明示。IR事業者による運営の能力・体制に関しては、「地域との良好な関係構築があること」などの基準を設けている。

 意見募集は9月4日に始まったが、立憲民主党など一部野党の有志議員は「最短でも年末まで募集期間を延ばすべきだ」と国土交通相に要請した。意見募集の周知が十分でなく、基本方針案の内容も難解だとし、「国民的な議論が尽くされていない」と指摘。全国各地での市民向け説明会の開催も求めた。

 これに対し、政府側の担当者は「意見募集期間は行政手続法にのっとっており、延ばす予定はない」と説明。説明会についても、昨年末から全国9会場で開催したとし、「現時点であらためて開催する予定はない」としている。

 意見募集の対象となる案や関連資料、要領は「電子政府の総合窓口」の「パブリックコメント」欄に掲載している。

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