嘘のない言葉が歌となって響き渡る! 吉野裕行のアニバーサリーライブリポート

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声優・吉野裕行がアーティストデビューを果たしたのは、2013年8月28日。あれから丸6年がたった2019年の同日に、舞浜アンフィシアターにてアニバーサリーライブが行われた。

「オモイデトリガー」と題した今回のライブ。デビュー作となった1stミニアルバムから、1曲目は「ドリームフラッグ」。ステージのセット上段に姿を見せた吉野は、「最後までよろしく!」とほえると、ロングコートを翻し軽やかに歌い舞った。〈シャカリキに ガムシャラに〉といった歌詞からにじむ澄んだ空気が、会場中に広がっていく。観客もペンライトを全力で振って応えていた。

その後も「Do it」「\わっしょい/」など、吉野を初期から彩る楽曲が続いた。特に「Do it」では、おなじみのジョッキを持つジェスチャー。観客のコールが響くとニカッと笑顔を見せた。オープニングから6曲ぶっ続けでパフォーマンスした吉野。

中盤戦は、拡声器で歌う「シャララ」からスタート。「DRAMATIC SURF COASTER」でバックバンド「THE BAND A℃」を紹介しつつアコギをかき鳴らし、「さよなら」でしっとりとクールダウンさせた。緩急のあるセットリストは、自然と心を動かしていき会場をアツくする。

さらに、「レイニーナイター」では「声を合わせていくよ!」と特大のコールアンドレスポンスを起こして、「情熱アンソロジー」でアツいクラップまで。吉野の純粋な思いが観客と共鳴していった。MCで、本人は「ただのアイドル好きの声優のおっさん」と言っていたが、彼がアーティストとして作るステージは爆発力の塊だ。

そして、観客へあふれんばかりの思いを届けた朗読パートから、最新曲「アドレセンス」へ。一言一言、大切そうに振り絞るように歌い上げる姿は、会場に響き渡り観客の心へ染み込んでいった―。こうしてデビュー時まで巻き戻った時計は、現在の吉野裕行を動かし始めた。「やってきたことをちゃんと振り返って、あの時よりほんのちょっとでも成長できていたらいい」という思いからこの構成になったと語る吉野。「これからもいろんな人と音楽を通して新しいものを吸収して、良いなと思うものを届けられたらと思います」と未来を示した。

終盤も爆発力をそのままに快走。「Energy」では客席通路を勢いよく走り回り、「Charge」では「叫べ!」「響け!」と歌うたび大きなコールが起こり、熱狂に浸った。そして本編ラストを飾る「The END」。〈物語の幕を綴じるまでは 歩みを止めるな〉と力強く叫び、締めくくった。吉野の人柄か、どの言葉も偽りなく真正面に届く。観客はきっと胸いっぱいになっていたことだろう。また、その後のアンコールではセットリスト1曲目からたどる恒例のメドレーで始まり、「歩いていこう」で大団円となった。温かく優しい歌声で、“この先”を歌った吉野。客席を見渡しながらのパフォーマンスは、愛に満ちていた。

本人が明言したわけではないが、彼の言葉にはうそがない。約2時間半のパフォーマンスで、自然とそう感じることができた。

M1 ドリームフラッグ
M2 レディースアンドジェントルメン
M3 Do it
M4 CATWALK
M5 ブルーラグーンに恋して
M6 \わっしょい/
M7 シャララ
M8 DRAMATIC SURF COASTER
M9 空耳クリスタル
M10 さよなら
M11 レイニーナイター
M12 罠とダイヤモンド
M13 情熱アンソロジー
<朗読>
M14 アドレセンス
M15 innocence
M16 Energy
M17 Charge
M18 The END
EN1 オモイデトリガーメドレー
EN2 歩いていこう

取材・文/松本まゆげ