2016年世界一戦士のロスらがカブスの監督候補に浮上

ジョー・マドン監督が今季限りでの退任を発表したカブスは、新監督決定に向けての動きをスタートしている。主砲のアンソニー・リゾーが「いろんなところで噂が飛び交うんだろうね」と語ったとおり、新監督候補として様々な人物の名前が浮上しているが、カブスはマーク・ロレッタ、デービッド・ロス、ウィル・ベナブルの3人が球団内部の監督候補であることを認めた。

カブスの新監督探しはまだ初期段階であり、内部昇格となるロレッタ、ロス、ベナブルのほか、カブスは球団外部からの招聘も含めて様々な可能性を探っている。ロレッタは、パドレスの球団組織で9年間にわたって特別補佐を務めたあと、今季はマドンの下でベンチコーチを務めた。ベナブルは、セオ・エプスタイン野球部門社長とジェッド・ホイヤーGMの特別補佐を務めたあと、昨季から2年間にわたって一塁ベースコーチと外野守備のインストラクターを務めた。

そして、ロスは2015年から2シーズンにわたってカブスの控え捕手かつチームリーダーとして活躍し、ファンからの支持も厚い人物である。現在はカブスの球団組織で特別補佐を務めているほか、ESPNのアナリストとしても活躍中。ロスは「(カブスの監督は)球界でベストの仕事の1つだと思う」と語り、監督就任に意欲を見せており、エプスタインも「彼は本当に魅力的な候補者だと思うよ」とロスを新監督に抜擢する可能性を否定していない。

ただし、エプスタインはロスがカブス在籍時に築いたチームメイトとの絆を新監督探しの際に重視するつもりはないことを示唆しており、あくまでも「監督」としての力量が最優先となる。2016年のワールドシリーズ制覇に貢献したロスだが、エプスタインは「監督としてチームに何をもたらすことができるか、戦術やスキル、経験や世界観、そういったもので(候補者を)評価していく。他の候補者たちと(ロスを)同じように扱うよ」と語っており、ロスを特別扱いすることなく、マドンに代わる新監督探しを進めていく。

© MLB Advanced Media, LP.