飯間さん(日本語学者)講演 宮日女性懇話会

「まだ辞書に載っていない言葉を、街で探してみては」と呼び掛けた飯間浩明さん=2日午後、宮崎市・宮崎観光ホテル

 宮日女性懇話会(宮崎日日新聞社、宮日文化情報センター主催)の第205回例会は2日、宮崎市の宮崎観光ホテルであった。日本語学者で三省堂国語辞典編集委員の飯間浩明さん(51)が「街のことばの楽しみ方」と題して講演した。
 飯間さんは約8万語を掲載する辞書を作る上で大事なのは「実際に使われている例をたくさん集めること」と指摘。三省堂国語辞典の編さん者である故・見坊豪紀(けんぼうひでとし)さんが記事や広告の切り抜きを145万枚集めたエピソードを紹介し、飯間さん自身も街の看板などに記された言葉を写真で記録していると明かした。
 ビーチサンダルを「ビーサン」、キャベツを「キャ別」、珍しいを「珍らしい」と書かれた看板や値札の写真も登場。同辞典では学校では習わないが、日常的に使われている言葉も掲載しており、「『間違っている』と無視すると、新しく出てきた言葉を見逃してしまう。まだ辞書に載っていない言葉はたくさんあるので、探してみては」と呼び掛けていた。

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