カードとPay決済どう使う?電子マネーを18年使った著者のリアルな使い勝手と節約術

買い物の支払い方法として、現金、クレジットカード、電子マネーがあったところに、この1年ほどで一気に賑わってきたPay決済が登場。Pay決済はまだ広まりはじめたばかりということもあり名前が安定しておらず、コード決済やスマホ決済として紹介されることもありますが、今回はPay決済としてまとめて紹介いたします。

10月1日から始まったキャッシュレス還元で改めて注目が集まっている支払い方。多様化した今、何をどう使うと節約になるのか、還元率だけではなくそれぞれの支払い方法にどのような利点があるのかを考えてみたいと思います。


お金の節約だけじゃないキャッシュレス支払い

筆者は非接触型決済方法としての電子マネーが場登場した2001年からEdyやSuicaなどの電子マネーを使っています。登場してすぐに使い始めた理由は「支払いが簡単だから」。

節約というとお金の節約ばかり注目されますが、時間の節約としてお財布を開いてお札や小銭を出して支払うという方法よりも圧倒的な早さが魅力でした。電子マネーが登場した頃はまだカード型でしたが、すぐに携帯電話(いわゆるガラケー)のアプリでも電子マネーが利用できるようになったので、そこからは携帯電話をパッとかざすだけで支払いが完了するという早さになりました。

現在はクレジットカードも1万円以下であればサイン不要のところも増えてきて、スーパーやコンビニエンスストアでもカードを通すだけで済むとところもあり、電子マネーと変わらぬスピードで支払いを済ませることができるようになってきました。

Pay決済に関しては、スマホで支払い画面を出すまでに3~4アクション必要なところが多く、手間に感じる人もいるかもしれませんが、慣れてしまえば金額を言われてからお財布からお金を出すよりも早く支払いを済ませることができます。

節約のためには還元率よりも自分が使うポイントを

では金額的に節約なるのはどの支払い方法なのでしょうか。よく「お得なクレジットカード」などの話になると支払いをしたあとにポイントがつく「還元率」の話からはじまりますが、還元率が高くても貯まったポイントであまり使わない食器や運動器具などの商品に交換するようであれば節約になったとは言い難いものです。

やはり普段生活する中においては、1ポイントから支払いに使えるようになるものが結果的に節約になります。現在、電子マネーやPay決済においては、貯まったポイントは1ポイントから支払いに使えるのでその点で節約になります。

また最近ではクレジットカードのポイントも、商品に交換するのではなくクレジットカードの支払いに充当できるところもでてきましたので、自分が使っているクレジットカードはどうなのか確認してみるといいでしょう。

還元率の高さ、今はPay決済のキャンペーン

キャッシュレス還元が始まり、Pay決済もカード会社もさまざまなキャンペーンが始まっています。テレビCMなどでも頻繁に流れるようになったPay決済はスタートしたばかりのサービスなので各社ユーザーの囲い込みのためにキャンペーンを頻繁に実施し、今までの支払い方法では考えられなかった20%、50%の高還元率でポイントバックすることがあります。

金額的な節約は、自分が支払うときに高還元率のキャンペーンを実施しているPay決済を使い分けていくことです。20%還元、50%還元は言い換えれば20%オフ、半額で買い物ができたと同じと言ってもいいので、節約にはなっているのです。

しかし、複数のPay決済会社が頻繁にキャンペーンをおこなっており、これらすべてのPay決済を使い分けるために、各社のアプリをスマホにインストールしてチャージのための銀行口座を紐づけしていくというのは、あまり現実的ではないように思えます。

それだけの手間をかけられる時間的余裕があればよいのですが、キャンペーン情報を追っていくのにも時間が必要ですし、支払うときにどこのPay決済がおトクか判断する時間も必要です。

またPay決済だけではありませんが、自分の情報をどこかに登録するというのは、それだけ情報が洩れるリスクを増やすということでもあることを理解しておかなければなりません。

そのようなことも考え、現在筆者が使っているPay決済は2社のみ。メインのPay決済を決めており、もう1社がキャンペーンをやっているときはそちらを使うという優先順位です。

では、実際に著者が自分の生活スタイルから選んで使っているカードは次のものになります。

1マイル1円じゃない航空会社系クレジットカード

最終的に得られるお得度で言えば航空会社系のクレジットカードも見逃せません。クレジットカードのポイント還元率は0.5%や1%程度が主流です。貯まったポイントを用意されている商品や金券と同じように使えるギフト券に交換したり、前述のようにクレジットカードの支払いに充てることもできます。

その中の交換先の1つとしてあるのがマイルです。この場合で注目すべきなのは1マイルは航空会社の特典航空券に換えると1円以上の価値があるということ。1マイルは5円10円の価値があがるのです。例えばANAの場合、エコノミークラスを利用した韓国往復の特典航空券はローシーズンで12,000マイルで取得できますが、現金(クレジットカード)で航空券を買おうとすると4万円前後からです(登場日までの日数によって金額は変わります)。

これがビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券に換えようとすると、1マイルの価値はもっとあがるのです。

また国内の航空会社系クレジットカードであれば、「マイル特約店」というのがありクレジットカードで支払うと、通常のクレジットカードポイントとは別にマイルも貯まりポイント2重取りが可能な店もあります。

そのため旅行が好きな人であれば、Pay決済の元率を考えるよりも支払いを航空会社系クレジットカードに収集させて特典航空券に換えるのが金額的には一番おトクと言えます。

支払い方法が多様化した今、そこから得られる特典も多様化しています。消費増税でキャッシュレス還元も始まりいろんなキャンペーンが始まっています。

自分は貯まったポイントをどのように使いたいのか、また支払い時の手順として面倒を感じないものはどれかによってベストな選択は変わってきます。いろいろと支払い方法を試してみて、そこから自分にあうものを選んでいくのが良いのではないでしょうか。

最後に、停電やシステムのトラブルなどで支払い方法によっては使えないというリスクもありますので、万が一のことを考えて現金を持っておくことは必要だと考えております。

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