ブリュワーズ 今季活躍したグランダル&ムスターカスの去就は?

日本時間10月2日に行われたナショナルズとのワイルドカード・ゲームに敗れ、ブリュワーズの2019年シーズンは幕を閉じた。今季のポストシーズン進出を支えた主力選手のうち、ヤスマニ・グランダルとマイク・ムスターカスはフリーエージェントとなるため、その去就に注目が集まっている。ともに昨オフ、ブリュワーズと1年契約を結び、チームのワイルドカード獲得に貢献した両選手は、再びフリーエージェントとなり、移籍市場の目玉選手となりそうだ。

今季のグランダルは、正捕手として自己最多の153試合に出場し、いずれもキャリアハイとなる28本塁打、77打点、109四球をマーク。100試合以上に出場したシーズンに限れば、OPS.848も自己ベストの数字だった。一方のムスターカスも、本職の三塁と慣れない二塁を兼任しながら143試合に出場し、35本塁打、87打点、OPS.845の好成績をマーク。昨季から四球を増やす一方で三振を減らすなど、期待に応える活躍を見せた。

両選手ともブリュワーズと1年契約を結んでいたが、来季の契約は相互オプション(グランダルは年俸1600万ドル、ムスターカスは年俸1100万ドル)となっており、球団と選手の双方がオプション行使を希望すれば、事前に定められている年俸での残留が確定する。しかし、好成績を残したあとのオフシーズンであることを考えると、両選手とも好条件の複数年契約を目指してフリーエージェント市場に出る可能性が高く、たとえブリュワーズがオプション行使を希望しても、選手側がそれに応じないと見られる。

グランダルは、球界を代表する好捕手の1人であり、彼以上の捕手を擁するチームは限られる。打力のみならず、フレーミングの技術にも定評があり、今季のWAR5.2はJ.T.リアルミュート(フィリーズ)に次いで捕手メジャー2位の数字。フリーエージェント市場に出れば、複数球団による争奪戦となることは間違いないだろう。一方のムスターカスも、確実に30本前後の本塁打を計算できる選手であり、今季は本職の三塁のみならず、二塁手としても47試合に出場し、器用さをアピールした。こちらも他球団にとって魅力的な存在となるはずだ。

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