骨肉腫関与のタンパク質を確認 就実大・中西教授らのグループ

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中西徹教授

 就実大(岡山市)と京都府立医科大(京都市)の共同研究グループは、関節リウマチの一因とされるタンパク質「CD81」が骨肉腫の悪化や転移にも関与していることを突き止めた。このタンパク質を標的にした新しい治療法の開発につながる可能性がある。

 就実大薬学部の中西徹教授(分子生物学)らのグループ。中西教授はこれまでに、CD81が関節リウマチの原因の一つになっていることを明らかにしている。

 今回の研究では、骨肉腫になったヒトのがん細胞に、CD81が多く存在することを確認。その上で、そのがん細胞と、ゲノム編集技術を活用して作ったCD81のないがん細胞とをそれぞれ別のマウスに移植して経過を比較した。

 CD81のないがん細胞を移植したマウスは、CD81の多いがん細胞を移植したマウスに比べ、20日後の腫瘍の大きさが半分程度にしかならず、肺への転移も大幅に抑制された。

 中西教授は「新たな遺伝子治療薬などの開発が期待される。他のがんでも同様の結果が得られるか、検討したい」と話している。成果は9月、専門誌電子版に掲載された。

 骨肉腫は10~20代に多い骨のがん。関連学会などによると、新規患者は年間200~300人と推計されている。